国宝石清水八幡宮から歩いて5分ほどの住宅街に「飛行神社」があります。
その名のとおり、飛行機の安全を祈願する神社です。
ゼロ戦の機首部や、ジェットエンジンも置かれていている一風変わった神社です。
今日は、飛行神社をご紹介します。
飛行神社とは
飛行神社は、1915年(大正4年)、日本で初めて模型動力飛行機を飛ばすことに成功した二宮忠八(にのみやちゅうはち)氏によって創建されました。
飛行神社のご祭神
第一殿:饒速日命(にぎはやひのみこと)
天の磐船に乗って天界から来られた神様で、空の神様と言われています。
飛行神社創建に当たって、大阪交野市に鎮座する磐船神社から分霊されています。
第二殿:祖霊社
航空事故で亡くなられた方はもちろん、航空業界に影響を与えられた方々がお祀りされています。
航空安全はもちろん、発明者もお祀りされているため、開発発明や、学業成就合格などの祈願に訪れる参拝者も多くいます。
第三殿:薬光神社
飛行機とは関連性がありませんが、飛行神社を創建した二宮忠八氏が製薬会社に勤めていたことから祀られているようです。
薬業界の偉人、長井博士や二宮忠八氏と共に働いた武田長兵衛、田辺五郎、塩野義三郎などを薬祖神としてお祀りしており、健康長寿、病気平癒、医学界・薬学界の発展を祈念するお社です。
また、この地には白蛇がいたことから、「白龍神」金運・開運の神様としてお祀りされています。
二宮忠八とは
飛行神社を創建した二宮忠八氏は、日本人として初めてゴム動力によるカラス型飛行機の飛行に成功した人物です。
実は、二宮忠八氏は、明治24(1891)年、ライト兄弟よりも先に飛行原理を発見していました。開発途中で日清戦争が起こり、その後は就職します。
そして、開発を再開し、あと一歩というところで、ライト兄弟の飛行実験が成功し、先を越されてしまったのです。
その後、飛行機の時代となり、飛行機による犠牲者が多くなったことを知り、その霊を慰めるために大正4年に自宅内に飛行神社を創建しました。
飛行神社の見どころ
自宅内に創建したというだけあって、住宅街に突然現れます。
入ってすぐに、大きな航空自衛隊戦闘機 F-104Jのエンジンが展示されています。
ガラスでおおわれているため写真が反射してしまい見えにくいですね。
本殿へと上がる階段の下に手水舎があります。
飛行機が彫られた手水舎です。
花手水になっていて、
綺麗な花とともに小さなかわいい飛行機が!
その隣の水瓶には、ごらんの通り飛行機がプカプカと浮かんでいます。
階段を上ると、大阪湾で見つかったゼロ戦の機首部もあります。
現在の社殿、拝殿、資料館は、平成元年に二宮忠八翁の次男二宮顕次郎によって建てかえられたもので、洋風の建物のあちこちに飛行機やとんぼ、カラスなどのモチーフが飾られています。
この奥は、飛行神社資料館(二宮忠八資料館)となっています。
資料館手前の社務所では、「紙ひこうきおみくじ」があります。
このおみくじ、読み終わったら紙飛行機のように折るんです!折り方は書いてくれているので、それに従って折ってください。
そしてそれを奉納鳥居の輪っかに向かって飛ばして奉納するという、とても変わったおみくじになっています!
【飛行神社】アクセス
住所:京都府八幡市八幡土井44
京阪「石清水八幡宮」駅下車、徒歩約4分