神社

【山口:防府天満宮】基本情報アクセスご紹介

山口県防府市にある「防府天満宮(ほうふてんまんぐう)」は、京都の北野天満宮、福岡の太宰府天満宮と並び、日本三天神の一つに数えられる神社です。

今回は、防府天満宮をご紹介します。

防府天満宮の基本情報やアクセス、周辺の駐車場についてもご紹介するので、お出かけの際の参考にしてみて下さい!

日本最初の天神さん「防府天満宮」

学問の神様として知られる菅原道真公をお祀りする天満宮は、全国に約12,000社あると言われています。

天満宮と聞くと、年間に約1000万人の参拝者が訪れ天満宮の総本宮と呼ばれる「太宰府天満宮」や、天神信仰発祥の社とされ天満宮の総本社と呼ばれる「北野天満宮」を思い浮かべる方も多いと思います。

そんな「太宰府天満宮」と「北野天満宮」と並んで、日本三天神の一つに数えられる「防府天満宮」は、道真公の御霊をお祀りした日本最初の天満宮と伝わっている由緒ある神社です。

なぜ日本最初の天満宮が防府に創建されたのか?

ここで気になるのは、京都や太宰府は菅原道真公が生まれた地と亡くなられた地と言うことで、菅原道真公が祀られることになったのは分かるのですが、ゆかりが無さそうな山口県防府に、なぜ日本最初に菅原道真公の御霊がお祀りされることになったのか?と言うことです。

実は、山口県の防府も菅原道真公のゆかりの地なのです。

菅原道真公が、船で海を渡って左遷の地太宰府に西下しました。

約2カ月ほどの月日をかけ、多くの地に寄港しながらの旅だったと言われています。

そして、本州で最後に寄港したのが防府市の勝間の浦でした。

防府市には、菅原氏と同族で周防の国司の土師氏がいたため、それを頼って寄港でし、ここでしばらく滞在します。

そしてこの滞在中に、「此地未だ帝土を離れず願わくは居をこの所に占めむ」との歌を詠まれ、この地に心を残しながら本州を後にし、九州へと旅立たれたと伝わっています。

この歌の意実は、次の通りです。

この港を出発すれば次はいよいよ九州であるが、この防府の地は天皇のいらっしゃる京の都とまだ地続きである。

願わくはここ松崎の地に住まいを構え「無実の知らせ」を待っていたい。

そして、903年、太宰府で道真公が亡くなられた日に、勝間の浦に神光があらわれ、酒垂山に瑞雲がたなびき人々を驚かせたと言われています。

この時、周防の国司の土師氏は、菅原道真公の御霊が願いの通り、この地に帰ってこられたと悟りました。そして翌904年、菅原道真公が歌に詠まれた通り酒垂山に社殿を建立し、「松崎の杜」と号しました。

これが、日本で最初に防府に菅原道真公の御霊が祀られることとなった由来です。

防府天満宮見どころ

入り口にある石鳥居、青銅鳥居を通り参道を進みます。

青銅鳥居をくぐると目の前には石階段がドドーンと現れます。

階段は全部で58段あり、その上には鮮やかな朱色の楼門が見えています。

こちらの大石段なのですが、ゴールデンウィーク期間中には、階段が花文字で飾られます。

年度によっては違う言葉で飾られることもあるのですが、「幸せます」の言葉が基本で、この言葉は山口県の方言で「幸いです」や「うれしく思います」「助かります」「ありがたいです」などの意味なのだそうです。

ちなみに、平成から令和に移り変わったゴールデンウィークの花階段の文字は、上の写真の通り「令和」でした!(「和」の文字が見えにくいですが…)

天気が良すぎて、楼門の朱色の美しさが伝わりにくい写真となっていましたが、こちらが楼門です。

楼門をくぐると、いよいよ拝殿です。

拝殿は、登録有形文化財に指定されています。

楼門の鮮やかな装飾とは違い、彫刻などの装飾をそぎ落とした落ち着きの感じられる平安時代の様式となっています。

拝殿は、何度か花袋のため焼失し、現在の建物は昭和33年に完成したものです。

こちらは「春風楼(しゅんぷうろう)」です。

境内の中で存在感を放つ建物で、もともとは江戸時代に五重の塔を建てるため工事が始まりましたが、資金難のため工事が中断されたままになった建物を、明治6年になって今の形として完成した建物です。

そのため、軒下には五重の塔の名残を見ることができる珍しい建物となっています。

春風楼からは、防府の町並みが一望できますよ!

防府天満宮大専坊は、山口県の史跡にしていされています。

神社やお寺などを中心となって支配する官職を別当といい、その場所が坊でした。

大専坊は、防府天満宮の別当坊として、南北朝時代(1336~1392年)から明治初年にかけて神社の経営に大きな役割を果たしたといいます。

防府天満宮には、別当坊としての大専坊のほかに9つの坊がありましたが、 明治初年の神仏分離令によって、坊の建物の多くは壊され、大専坊は壊されることなく残り現在に至っています。

神仏分離についてはこちらを参考に


ほかにも境内には、天満宮と言えばの「撫で牛」もいます。

天満宮と言えば、もう一つ忘れてはいけないのが「梅」です。

2月中旬には、約1100本の梅の花が咲き、境内は梅の香りに包まれます。

そして、3月下旬から4月上旬には天神山公園を中心に桜が見頃を迎え、参拝者を楽しませてくれます。

四季折々の景色を楽しむことができる「防府天満宮」に参拝してみてはいかがでしょうか。

【防府天満宮】基本情報・アクセス

【防府天満宮】基本情報

住所:山口県防府市松崎町14−1
電話番号:0835237700
HP:http://www.hofutenmangu.com//

開門時間:6:00~20:00
祈願受付: 8:30~16:30
※2023/2現在

アクセス:山陽本線「防府駅」から徒歩約15分

防府駅天神口からバスも出ています。

「阿弥陀寺」行きのバスに乗車して約5分のどの「防府天満宮」で下車したら、徒歩約3分ほどで到着です。

車で参拝される方は、無料の駐車場がいくつかあります。

表参道入口にある防府市道の駅うめてらすの駐車場は、防府天満宮の正面から参拝できるのでおすすめです。

ただし、まちの駅観光客駐車場「うめてらす北」と「うめてらす南」がありますが、普通車で合計34台ほどしか駐車できません。こちらのページ営業時間やLIVEカメラもみられますので、チェックしてみて下さい。

催事が行われる日などは、天神山公園駐車場が500台ほど駐車でき、無料なのでオススメです。

Pickup

1

2025年は、「巳年(みどし)」! 十二支の中でも巳年(みどし)「蛇(へび)」は、金運や財運、さらには健康や再生をもたらす縁起の良い年とされています。 昔から、白蛇や蛇神を祀る神社は「特別なご利益があ ...

2

金色に輝き住宅街でかなり目立つ鳥居をくぐって参拝する「御金(みかね)神社」 京都で最強とも言われる金運パワースポットとして有名な神社です。 金運UPを願う参拝者が多く、境内にはお金にまつわる願いが書か ...

3

京都には、パワースポットがたくさんあります。 そんな中から今回は、縁結び&恋愛成就パワースポットと言われる神社を8社厳選してご紹介します。 ご紹介する神社はどれも、京都を堪能できる場所にありますよ! ...

4

東京・品川区に鎮座する「蛇窪神社(上神明天祖神社)」は、強力な金運上昇パワーで知られています。 特に、「己巳の日(つちのとみのひ)」に参拝することで得られるご利益が特別とされ、金運を願う参拝者がこの日 ...

5

神奈川県に、全国で唯一八方除(はっぽうよけ)の御神徳があると言われている神社があります。 初詣には、三が日で約50万人が訪れる寒川神社は、参拝者が後を絶たない人気の神社です。 今回は、寒川神社の見どこ ...

6

大阪「住吉大社」、毎月初めの辰の日におまいりする「初辰まいり(はったつさん)」は、商売発達・家内安全を願って遠方から訪れる人も多く、早朝から大勢の参拝客で賑わいます。 今回は、住吉大社の「初辰まいり( ...

7

今では全国各地で行われている「七福神巡礼」ですが、実は京都が発祥の地と言われていて、古くから⾏われていました。 特に新春に巡拝すると「七難即滅、七福即⽣極まりなし」といわれ、功徳が⼤きいとされています ...

8

京都の有名観光スポットの一つ「八坂神社」京都の祇園を守り続けてきた神社です。 八坂神社は、街のシンボル的存在でもあり「祇園さん」という呼ばれ親しまれています。 とくに縁結びと美容にご利益があると言われ ...

9

「大阪で交通安全祈願と言えば成田山不動尊!」というほど、成田山不動尊は交通安全祈願で有名なお寺です。 なんと!ご祈祷車台数は年間20万台!年間参詣者数も200万人を超す人気のお寺です。 今回はそんな成 ...

10

七福神の一柱、商売繁盛の神様「えべっさん」で知られるパワースポット今宮戎神社 年の初めに行われる十日戎(とおかえびす)は、3日間で100万人を超える参拝者が訪れます。 今回は、今宮戎神社の十日戎、宵戎 ...

11

京都にある伏見稲荷大社は、全国約3万社の稲荷神社の総本宮で、商売繁盛や五穀豊穣、家内安全といった多くのご利益があることで知られています。 そのシンボルともいえるのが神の使い「キツネ」です。 境内には、 ...

12

東京観光で外せないスポット・浅草寺(せんそうじ)。628年の創建と伝わり、東京都内最古の寺院としても知られています。 雷門、仲見世通り、本堂など見どころが満載で、家族連れや友人との観光にぴったりです。 ...

13

厄年の時って「悪い事がおきる」とか「物事が上手くいかない」とか「周りの人に不運が起きる」とか、なんだか怖いと思わずにはいられないことを色々言われますよね。 「気持ちの問題でしょ?」と思いつつ、どうして ...

14

京都には、年のはじめに今年1年の無事を願って神社巡拝をする「十六社朱印めぐり」があります。 毎年、十六社朱印めぐり専用の無料御朱印帳も用意され、期間の終わりに近づくと専用御朱印帳がなくなるほど人気の神 ...

15

奈良県吉野郡天川村にある「天河大辨財天社(てんかわだいべんざいてんしゃ)」は、「神様に呼ばれた人だけがたどり着ける」ともいわれる、特別なエネルギーを持つ神社です。 水と芸能を司る神様として信仰され、芸 ...

-神社