京都の妙心寺境内の北西にある壽聖院(じゅしょういん)は、通常非公開の寺院です。
寿聖院を創建したのは、豊臣秀吉の長浜領主時代から仕えたと言われる石田三成で、大河ドラマ「どうする家康」にちなみ、家康に関わりの深い武将の寺として「2023年京の冬の旅」特別公開されています。
普段は見ることができない石田家一族のゆかりの品々や、庭園、仏像、また圧巻の迫力の襖絵なども公開されています。
今回は、特別公開の妙心寺塔頭「壽聖院」をご紹介します!
壽聖院(じゅしょういん)
壽聖院は、石田三成が、父である正継の菩提寺として創建したのがはじまりとされています。
もともとは、現在の4倍以上の面積があったのですが、三成が関ヶ原の戦いに敗れて斬首された後、境内は分割され、伽藍も解体されてしまいました。
ちなみに、現在の妙心寺全体の北門として利用されているのが、壽聖院の北門だった門で、現在の壽聖院の正門は、当時は勝手口だったのだそうです。
特別公開の「壽聖院」見どころ
「2023年京の冬の旅」2023年1月7日(土)~2023年3月19日(日)で、公開されている壽聖院の見どころをご紹介します。
本堂の前には、画家・狩野永徳が作庭したと伝わるの池泉式庭園があり、主君であった豊臣秀吉の戦勝の馬印「瓢箪」を模したという瓢箪池があります。
本堂では、三成自筆の書状や、土佐派の筆によるものと伝わる「石田正継像」、三成の肖像画なども展示され間近に見ることができます。
また、文化財を創り出す若い人材を育てる「襖絵プロジェクト」の絵師・村林由貴氏が、約11年の時をかけて描いた襖絵のうちの「風浪双鯉図(ふうろうそうりず)」と「稲穂に雀図」も見どころの一つとなっています。
墨で描かれた襖絵は、力強く荒々しさを感じる作品もあれば、繊細でか弱さを感じるもの、また可愛らしくて現代的なものまで、さまざまな表現がされていて見ごたえがあります。
上の写真は、額に入っているため、反射で見えにくいですが、特別公開の記念御朱印の内の2枚で、描かれているのが襖絵にも描かれている鯉と天女です。
記念御朱印は他にも種類があり、すべて500円です。
本堂に向かって左の小さな庭には、厄除地蔵がたっています。
その前を過ぎるとすぐの場所には、三成公の遺髪を収めた供養塔があり、石田一族9人が安らかに眠られています。
【壽聖院】アクセス基本情報
【壽聖院】基本情報
住所: 京都府京都市右京区花園妙心寺町44
電話:0754623905
HP:https://jusyoin.com/
拝観:通常非公開
特別拝観:「第57回 京の冬の旅」
日程:2023年1月7日(土)~2023年3月19日(日)
時間:10:00~16:30(16:00受付終了)
※毎週木曜日は13:00まで(13:00受付終了)
アクセス:JR山陰線「花園駅」から徒歩約7分、嵐電「妙心寺駅」から徒歩約10分
※妙心寺門までの所要時間
駐車場:料金700円 ※参拝者・花園会館利用の場合無料
※2023/2現在
壽聖院では、各所で見どころや歴史ををガイドの方が解説してくださいますので、まずはお話を聞いて、もう一度ゆっくりと鑑賞されても良いと思います。
特別公開の記念御朱印をいただきたい方は、御朱印帳ををお忘れないように。