1994年に世界遺産に登録された京都の醍醐寺(だいごじ)は、国宝や国の重要文化財が数多くあり、見どころの多い寺院です。
また、平安時代から「花の醍醐」と言われ、豊臣秀吉が花見をしたことでも知られる京都屈指の桜の名所としても有名です。
2018年の台風21号で甚大な被害を受け、仁王門付近の木はなぎ倒され、以前とは様子が一変しています。しかし、幸いなことに桜の被害は最小限で済み、変わらず春になると見事な桜を咲かせます。
今回は、京都の「さくら名所100選」にも選ばれている醍醐寺の桜のみどころをご紹介します。
醍醐寺は広大の境内で、多くの品種が咲くため、見ごろの時期も場所によって少し違ってくるため、それぞれの見どころの見頃の時期についても詳しくお届けします!
醍醐寺の桜
醍醐寺(だいごじ)は、京都市南区にある寺院で、平安時代から「花の醍醐」と呼ばれ、桜の名所としても知られています。
春の境内には、しだれ桜、ソメイヨシノ、山桜、八重桜など、約700本の桜が咲き誇ります。
醍醐寺には数種類の品種の桜があるため、桜の花を長く楽しむことができるのも魅力のひとつです。
豊臣秀吉が、贅を尽くした「醍醐の花見」を行ったことでも知られ、毎年4月の第2日曜に「醍醐の花見」にならい「豊太閤花見行列」が催されます。
桜の見どころ
醍醐寺では、秀吉が700本の桜を植え、贅を尽くした「醍醐の花見」を行なったと伝わっていて、境内を歩けばいたるところに桜の木が植えられています。
まず、総門を抜けると仁王門までの道「桜の馬場」は、息を呑むほど美しい桜の並木を歩いて進みます。
総門から仁王門への真っすぐな道沿い右手にある「霊宝館」には、樹齢180年の大きなしだれ桜があります。
そのしっかりとした枝に咲く桜の花びらも大ぶりで、目の前にすると圧巻の迫力です。
霊宝館の入り口付近は、桜のトンネルができ、苔の緑と桜のピンクのコントラストを楽しめる写真スポットにもなっています。
醍醐寺の五重塔は、平安時代に建立された日本を代表する仏教建築のひとつで国宝に指定されています。
この五重塔の周辺にも大きな桜がたくさんあり、歴史的現像物と桜を楽しめる人気のスポットとなっています。
敵視的建造物と共に、桜の花を愛でることができるのも京都ならではの贅沢です。
五重塔の側にある金堂は、平安時代に建てられた和歌山県湯浅の満願寺本堂を移築したもので、こちらも国宝に指定されています。
この金堂のすぐ脇では、枝垂桜が咲き誇ります。
更に奥に進み、朱塗りの弁天堂へ
弁天堂は、醍醐寺の中でも紅葉の名所として有名な場所のため、秋のイメージを持っている方も多いかもしれませんが、実は、ヤマザクラが点在している桜が楽しめるスポットでもあります。
池に写る朱色のお堂と緑、そして春色の桜が情緒を漂わせてます。
桜は、塔頭でも楽しむことができます。
総門を入ってすぐ左手にある醍醐寺の塔頭「三宝院」は、応仁の乱で焼失し「醍醐の花見」のときに秀吉が再興したと伝わっている寺院です。
秀吉自身が基本設計したものといわれ、特別名勝・特別史跡に指定されている庭園もある三宝院で見ることができる桜は、樹齢150年といわれる枝垂桜の「太閤しだれ桜」です。
画家の奥村土牛が、三宝院の大玄関の前にあるこの桜を主題とした絵を描いたことから、「土牛(どぎゅう)の桜」とも呼ばれています。
醍醐寺の桜の見頃
醍醐寺の桜は、一般的に例年3月下旬から4月上旬にかけてが見ごろと言われています。
ただし、先ほどもお伝えした通り、品種の違い、木がたっている場所によってなど、それぞれ満開の時期が少しずつずれて咲きます。
それでは、場所による見頃の時期もご紹介していきましょう。
✿醍醐寺各所の桜の見頃時期✿
● 桜の馬場・・4月1週目ごろ
● 霊宝館・・・4月1週目ごろ
● 三宝院・・・4月1週目ごろ
● 五重塔・・・3月最終週ごろ
● 弁天堂・・・4月2週目ごろ
※花の開花時期は、毎年の天候など条件により違ってきます。
必ずお出かけ前に醍醐寺HP等でご確認ください。
醍醐寺の入口周辺の桜は、例年4月1週目ごろに見頃を迎えることが多く、この時期が一番、醍醐寺が花見客で賑わう時期と言っても良いかもしれません。
桜の時期【醍醐寺】基本情報
住所:京都府京都市伏見区醍醐東大路町22
電話番号:0755710002
豊太閤花見行列:2023年4月9日(日)(毎年第2日曜日)
拝観時間:9:00~17:00
拝観料:(三宝院、伽藍、霊宝館)三か所共通券、春(3月20日~5月15日)1500円
アクセス:地下鉄醍醐駅より徒歩約10分
醍醐寺境内へは無料で入れますが、霊宝館、三宝院や伽藍に入るためには、拝観料が必要です。
桜の馬場の桜並木だけを楽しむ場合は無料ですが、その他の各所の桜を堪能したい場合は、受付で拝観料を払って中へと進みましょう。
ちなみに春と秋は、拝観料が上がります。(上の料金は、春の拝観料となっています)