京都大学を見下ろす聖地吉田山の麓、京都大学の日が地側に吉田神社が鎮座しています。
今回は、平安京の守護神として都の東北「鬼門」に位置する吉田山の麓に貞観元年(西暦859年)に創建された神社「吉田神社」をご紹介します。
節分厄除け詣り発祥の社としても有名な吉田神社には、ちょっと変わったお料理やお菓子・お料理の神様を祀る神社や、全国で唯一の八角形の神社など、見どころ満載ですよ!
目次
節分厄除け詣り発祥の社「吉田神社」日本最大級の大迫力“節分祭”
京都の節分祭といえば「吉田神社」! 吉田神社節分祭は室町時代に始まったと伝わっていて、節分厄除詣りの発祥の社として知られています。
そんな吉田神社の節分祭は、毎年2月2日~4日の3日間行われます。
例年約50万人の参拝者が訪れ、境内は賑やかな露店と厄除祈願や御神札を求める参拝者で埋め尽されます。
2日は、本宮前舞殿で「追儺式(ついなしき)」が執り行われます。
追儺式は「鬼やらい神事」とも呼ばれ、盾と矛を持ち金眼四つ目のお面をかぶった「方相氏(ほうぞうし)」が、青、赤、黄の鬼を退散させる神事です。
3日は「火炉祭(かろさい)」が執り行われます。
本社の三ノ鳥居前に、巨大な火炉を設け、炉に積み上げられたお札に火が点けられると、大きな火柱が立ち上ります。
2,3日の両日は、約800もの露店が立ち並び、「抽選券付き厄除け福豆」の授与もあります。
「抽選券付き厄除け福豆」は協賛商社が賞品を提供するのですが、毎年なかなか豪華な賞品が用意されていて、しかも当選本数もかなり多いので、新春の運だめしを楽しんでみてはいかがでしょうか!
全国で唯一の独特な様式の「斎場所大元宮」で全国の神様のご加護を授かれる!
吉田神社の境内にある「斎場所大元宮(さいじょうしょだいげんぐう)」は、八角形の母屋に六角形の後房(正面が八角形、後ろが六角)という全国で唯一の独特な様式です。
斎場所大元宮の珍しい形をした本殿は国の重要文化財に指定されており、その周りを全国の神々を地域別に祀る社がぐるりと囲んでいます。
斎場所大元宮は、宇宙の根元神である「虚無大元尊神(そらなきおおもとみことかみ)」を中心に、全国の神々をお祀りしているため、この神社をお参りすると「全国の神様のご加護が授かれる」とってもありがたい神社なのです。
この斎場所大元宮ですが、普段は門前からの参拝しかできません。
“斎場所大元宮(さいじょうしょだいげんぐう)”内院拝観は毎月1日!
通常は中門からのご参拝となり、中には入れない斎場所大元宮ですが、年に限られた日程だけ内院特別拝観ができます。
斎場所大元宮の内院拝観について
内院拝観日:
● 正月3日間
● 節分祭
● 毎月1日
拝観時間:午前8時~午後4時頃まで
※節分祭2・3日は午後10時頃まで
拝観料:無料
毎月1日、正月3日間、節分3日間は本殿前での参拝ができます。
門の前からの拝観だけでもその変わった本殿が楽しめますが、せっかく参拝するなら是非内院拝観ができる日をねらってお出かけくださいね。
お菓子の神様と料理の神様が居る⁉
吉田神社には、たくさんの摂末社があるのですが、その中になんとお菓子の神様とお料理の神様を祀る社があるんです!
スイーツ好きにオススメ!菓祖神社
こちらは、なんとお菓子の神様「菓祖神社」です。
祭神は「田道間守命(たじまもりのみこと)」と「林浄因命(りんじょういんのみこと)」
田道間守は、常世の国(中国南部からインド)から不老不死の実とされた橘の木を苦労の末持ち帰ったと伝わっていて、古代の菓子には「果物」の意味もあることから、菓祖神として祀られるようになったと言われています。
そして、中国で生まれ日本に饅頭の製法を伝えたのが林浄因です。
林浄因の作る饅頭は、こし餡の入った白い皮の饅頭で、これが餡入りの饅頭の始まりなのだそうです。
全国の製菓業者の信仰を集めていて、入口辺りには名だたる製菓会社の名前が並んでします。
スイーツを食べるのも作るのも大好き!というにオススメですよ!
お料理の腕が上達するかも⁉ 山蔭神社
そしてこちらが料理の神様「山蔭神社(やまかげじんじゃ)」です。
吉田神社を創建した藤原山蔭は、「四条流包丁道」の創始者で、光孝天皇の命により宮中料理の調理法や作法を考案した人物です。
山蔭は日本で初めてあらゆる食物に調理、味付けしたと言われていて、包丁の神・料理飲食の祖神として崇敬されてきました。
山蔭神社は、昭和32年に吉田神社ご鎮座1100年大祭を機に、全国の料理関係者の協賛によって創建されました。
5月8日には、手を使わずに包丁と菜箸だけで魚をさばく「生間流式包丁」の奉納が執り行われます。
料理が大好き!料理が上手になりたい!料理を食べるのが好き!という方は是非「山蔭神社」を訪れてみてはいかがでしょうか?
吉田神社の境内
吉田神社は、貞観元年4月(859年)に藤原山蔭が京の都の鎮守神として吉田山に勧請し創建されました。
吉田山は、古来より「神楽岡」と呼ばれ親しまれている聖地です。
御祭神は、健御賀豆知命()、伊波比主命()、天之子八根命()、比売神()です。
御祭神から、諸々の災難より逃れ幸福を勝ち取る厄除・開運、神祇の祖神であり思慮深き学問の神、女神として女性に特別の徳を授ける、夫婦神として良縁や夫婦和合などの御神徳があるといわれています。
吉田神社で、緑豊かな山道を歩きながらたくさんの摂末社をゆっくり参拝してリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。
【吉田神社】アクセス基本情報
【吉田神社】基本情報
住所:京都府京都市左京区吉田神楽岡町30
電話:0757713788
HP:http://www.yoshidajinja.com/
アクセス:JR線「京都駅」から市バス206号系統「京大正門前」停留所より 徒歩 約5分