寺院

京都|醍醐寺塔頭:三宝院|国宝・重要文化財の宝庫!見どころご紹介(特別拝観含む)

京都市伏見区にある醍醐寺(だいごじ)は、豊臣秀吉による「醍醐の花見」が行われた桜の名所でもあり、現在は世界遺産に登録されています。

その塔頭である「三宝院(さんぼういん)」は、醍醐寺の歴代住職が居住場所にあたります。

国宝や重要文化財に指定されている建物などが数多くあり、見どころの多い寺院ですが、通常公開されているのは庭園のみで、本堂に祀られている弥勒菩薩坐像などを間近で見れる機会は、特別公開の時だけになっています。

今回は、第57回京の冬の旅で、特別公開されている三宝院の見どころをご紹介します。

「三宝院」拝観について

通常公開エリア

三宝院の拝観は、通常、醍醐寺伽藍とのセットとなっていて、拝観料1000円です。

桜、紅葉のシーズンは、醍醐寺伽藍・三宝院・霊宝館のセットで、拝観料1500円となります。

また、この通常の拝観時に後悔されているのは、庭園だけで、三宝院の建物内への拝観はできません。

上の写真が、通常公開されているエリアから見た庭園と外から見る表書院などの建物になります。

建物内に入っての特別拝観には、別途追加の拝観料が必要です。

今回の「京の冬の旅」特別拝観は、拝観料800円です。

特別拝観への順序は、以下のようになります。

まず醍醐寺の総門を入ってすぐ左手にある受付で、通常の醍醐寺伽藍と三宝院の拝観料1000円をお支払いし、そのすぐ横から三宝院に入ります。

そして、三宝院の大玄関から建物に入り、中で特別拝観の拝観料800円をお支払いします。

トータル拝観料1800円となります。

ちなみに、三宝院の通常時の特別公開拝観料は500円です。

醍醐寺塔頭「三宝院」

三宝院は、1115(永久3)年、醍醐寺第14世座主である勝覚僧正によって創建されました。

醍醐寺の本坊的な存在となっている歴代座主が居住する坊です。

三宝院は、建造物の大半が重要文化財に指定されています。

中でも表書院は、寝殿造りの様式を伝える桃山時代を代表する建造物であり、国宝に指定されています。

国の特別史跡・特別名勝で三宝院庭園は、慶長3年(1598)、豊臣秀吉が「醍醐の花見」に際して自ら基本設計をした庭であり、今も桃山時代の華やかな雰囲気を伝えています。

国宝である表書院からは、庭園全体を見渡せ、絶景ポジションともなっています。

見どころ

葵の間

玄関を入ってすぐにあるのが、葵(あおい)の間、重要文化財に指定されています。

襖絵には、下鴨神社から上賀茂神社へと行列する葵祭の様子が描かれています。

葵祭は、祇園祭、時代祭と並ぶ京都三大祭りのひとつに数えられるお祭りです。

秋草の間

秋草の間も重要文化財に指定されています。

襖絵には、秋の七草がある風景が描かれています。

勅使の間

勅使の間も重要文化財に指定されています。

竹林花鳥図が描かれた襖絵は、桃山時代の作品で、長谷川等伯一派の作と言われています。

唐門

勅使の間を出ると、いつもは醍醐寺の楼門に向かって、桜馬場を通る途中に現れる唐門をお庭側から眺めることができます。唐門は国宝に指定されています。

表書院

庭に面して建っている表書院も国宝です。

書院といっても縁側に勾欄をめぐらし、西南隅に泉殿が作りつけてあり、平安時代の寝殿造りの様式を取り入れたユニークな建築で、下段・中段・上段の間があります。

下段の間は別名「揚舞台の間」とも呼ばれ、畳をあげると能舞台になります。

中段の間、上段の間は下段の間より一段高く、能楽や狂言を高い位置から見下ろせるようになっています。

※写真撮影可能エリアから撮影

上段・中段の間「襖絵」

襖絵は、重要文化財に指定されています。

上段の間の襖絵は四季の柳を主題としています。

中段の間の襖絵は山野の風景を描いており、上段・中段の間は、長谷川等伯一派の作といわれています。

※写真撮影可能エリアから撮影

襖絵「孔雀と蘇鉄」

下段の間の石田幽汀作の襖絵には、孔雀と蘇鉄が描かれています。

純浄観

純浄観も重要文化財にされている建物で、通常は非公開となっています。

太閤秀吉が槍山で花見をしたときの建物を移築したと言われています。

純浄観

襖絵は、平成に入って浜田泰介画伯が描いたものです。

襖絵「紅葉」

純浄観に入ると、まずは美しい紅葉の襖絵が。

襖絵「桜」

奥の間に進むと、静けさを感じさせる見事な桜の襖絵が。

三宝院庭園

表書院から純浄観の前には、庭園が広がっています。

三宝院庭園

純浄観は、表書院から少し上がった高い所にあるため、表書院からの眺め、純浄観からの眺め、景色も違って見えて、それぞれを楽しむことができます。

本堂

本堂は、重要文化財に指定されています。

通常非公開となっています。

本堂わきの庭は、苔と白砂だけで瓢箪徳利、盃等を表現しています。

本堂

本尊が弥勒菩薩坐像のため、別名「弥勒堂」と呼ばれています。

弥勒菩薩坐像の右に宗祖弘法大師、左に開祖理源大師が安置されています。

通常時の特別公開では、本堂の外から弥勒菩薩坐像を拝ませていただくのですが、今回の京の冬の旅特別公開では本堂の中に入り、弥勒菩薩坐像を間近で拝ませていただくことができます。


奥宸殿

奥宸殿も重要文化財に指定されていて、通常非公開となっています。

この日は、奥宸殿で豊臣秀吉から贈られた寺宝「金の天目茶碗と天目台」が展示されていました。

【三宝院】アクセス基本情報

【三宝院】基本情報

住所:京都府京都市伏見区醍醐東大路町22 三宝院
電話:0755710002
HP:https://www.daigoji.or.jp/grounds/sanboin.html(醍醐寺)

アクセス:地下鉄東西線「醍醐駅」から徒歩約13分


特別公開は、2023年3月19日までですので、お時間があう方は、是非行ってみてはいかがでしょうか。

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