雑学

2023開催【どんど焼き】大阪・京都の神社5選!意味や呼び方など豆知識もご紹介!

正月飾りやお守り、お札などを燃やす火祭り行事「どんど焼き」

今回は、地域によっては「とんど」「左義長」とも呼ばれる「どんど焼き」の意味、地域による呼び方や内容の違いなど「どんど焼き」にまつわる豆知識をご紹介します。

さらに2023年に大阪、京都の神社で開催予定のどんど焼き行事もご紹介します!

どんど焼きとは?

お正月飾りの「門松」や「しめ飾り」などは、地域などによって違いはあるものの、一般的に松の内(1月7日)までに片付けるものとされています。

この正月飾りを焼く行事を「どんど焼き」といいます。

どんど焼きは、お正月飾りでお迎えした歳神さまを、お正月飾りを燃やす炎によって見送るという日本の伝統的な行事なのです。

小正月にどんど焼き

どんど焼きは、一般的には「小正月」に行われる行事です。

一般的な小正月の日は1月15日、または1月14日~16日の3日間を指します。

旧暦では、小正月が新年最初の満月の日にあたり、どんど焼きは新春の満月の夜に開催される火祭りでした。

満月と神聖な火により、1年間の災いを払い、五穀豊穣、商売繁盛、家内安全、無病息災、子孫繁栄を願うお祭りです。

基本的などんど焼きの日程は1月15日なのですが、以前は1月15日と言えば成人の日で祝日だったのですが、現在は15日が平日なることもあり、土日にずらしたり、節分の時期に催されたり、また地域によって違いもあり、1月15日以外にどんど焼きを開催するケースも多くなっています。

どんど焼き行事は、地域によって違う!?

小正月の火祭り行事は、北海道から沖縄まで全都道府県で実施されている日本の国民行事なのですが、地域による違いがあります。

地域で違う「どんど焼き」の呼び方

まず、どんど焼きは地域によって呼び方が違います。

調査によると、その呼び名は30種以上もあるそうです。

ほとんどの地域での呼び名が「どんど焼き」で、このどんど焼きが少し変化したような「とんど焼き」や「どんと焼き」などの呼び方をする地域も多くあります。

京都、滋賀、北陸などでは「左義長(さぎちょう)」と呼ばれていますが、この呼び名がつまった「さぎっちょ」という呼び方をする地域もみられます。

ほかにも「鬼火たき」や「ほっけんぎょう」「あわんとり」「やははいろ」など、独特な呼び方をする地域もあって面白いですね。

参照:小正月行事「どんど焼き」の全国・国際調査集計報告(令和4年版)/地域資料デジタル化研究会

どんど焼き、各地の言い伝え

どんど焼きでは、藁や青竹や檜の枝などで作ったやぐらで門松やしめ縄などの縁起物を燃やしますが、他にも燃やすものがあります。

それが、お餅やお団子です。

子供のころ、鏡餅をわったお餅を竹の先にさして、どんど焼きの火で焼いて食べた記憶があるのですが、これも地域によって違いがあり、どんど焼き用に造られたお団子やピンク、緑、白のお餅などの地域もあるようです。

地域によって、どんど焼きで焼いた食べ物を食べると「一年間の無病息災が叶う」「虫歯にならない」などの言い伝えがあり、鏡開きした餅を焼けばさらに縁起が良いという説もあります。どんど焼きで焼いて食べるもの以外に、地域で日本酒や豚汁などを振る舞わうところもあります。

他にも地域によっては、

書初めを燃やす

燃やした火が高く燃え上がり、「字が上手くなる」や「賢くなる」

灰を持ち帰って、庭や家の周囲に撒く

家内安全、無病息災の「ご利益がある」や、「魔除けになる」

などの言い伝えが残っています。

同じ日本の伝統行事でありながら、その地域地域で行事が親しまれ、引き継がれてきたことがわかりますね。

2023年どんど焼き開催 大阪・京都の神社5選!

全国で開催されている「どんど焼き」は、地域の人々に親しまれるものから、多くの人が訪れる大きな祭りまで様々です。

中でも、大阪と京都で開催されるどんど焼きをご紹介します。

住吉大社:大阪市

住吉大社見どころ紹介

大阪の住吉区にある住吉大社で毎年行われる神事「古札焼納式(とんど)」は、住吉とんど祭とも呼ばれ、昨年1年間の古い御札やお守り、正月のしめ縄、飾り物などを焼く神事です。

この火の煙を浴びると「無病息災」になると伝えられいて、毎年多くの方で賑わいます。

お祭り名古札焼納式(とんど)
開催場所住吉大社
開催日程2023年1月15日 9時~ ※例年1月15日
住所大阪府大阪市住吉区住吉2丁目 9-89
HPhttps://www.sumiyoshitaisha.net/events/annualevents/01.html#anchor09
アクセス南海本線「住吉大社駅」徒歩3分,南海高野線「住吉東駅」徒歩5分,阪堺線 「住吉鳥居前駅」徒歩すぐ
基本情報

高津宮:大阪市

高津宮では、『高津宮とんど祭りと日本一の屋台たち』と称して、どんど祭りを開催されていましたが、平成三十年をもって終了しています。

とは言え、【とんど】しめ縄・古い神札の焚き上げは現在でも行われています。

お祭り名左義長(トンド)
開催場所高津宮
開催日程2023年1月15日 9時~15時 
住所大阪市中央区高津1丁目1番29号
HPhttps://www.kouzu.or.jp/sinnen.html
アクセス地下鉄「谷町九丁目駅」徒歩5分
基本情報

大阪天満宮:大阪市

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大阪天満宮でも、とんど焼き神事が開催されます。

学問の神様、藤原道真公をお祀りする大阪天満宮では、どんど焼き開催と同日に「通り抜け神事」も行われます。

「通り抜け神事」は、年に数回しか行われない、登竜門から本殿を通り抜ける神事で、学業成就・合格祈願・立身出世のご利益をもとめ、多くの受験生やビジネスマンで賑わいます。一緒に体験祈願してみてはいかがでしょうか?

お祭り名とんど神事
開催場所大阪天満宮
開催日程2023年1月15日 9時~15時 
住所大阪市北区天神橋2丁目1番8号
HPhttps://osakatemmangu.or.jp/1743
アクセス地下鉄谷町線「南森町駅」,JR東西線「大阪天満宮駅」
基本情報

新熊野神社:京都市

新熊野神社のどんど焼きは、京都の呼び名「左義長神事」です。

コロナ渦で中止されていましたが、今年は開催予定です。※状況により変更になる場合もございますので、お出かけ前に必ずHP等でご確認ください。

正月に飾った注連縄飾りや門松などを竹などで組んだ櫓で焚き上げます。

この櫓は、高さ5メートル近くにもなるそうです。

櫓は最後にその年の恵方(えほう)に倒され、この火で炙ったお餅を食べると、無病息災のご利益があるとされています。

お祭り名左義長神事
開催場所新熊野神社
開催日程2023年1月15日 11時 
住所京都市東山区今熊野椥ノ森町42
HPhttp://imakumanojinja.or.jp/gyouji2.html
アクセス京都駅から市バス208系統「今熊野バス停」下車 徒歩3分
基本情報

平岡八幡宮:京都市

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山城国最古の八幡宮で、梅ヶ畑八幡宮とも呼ばれる平岡八幡宮でも左義長が行われる予定です。

左義長では、神前に供えらた鏡餅(かがみもち)を焼いた「左義長もち」が氏子などに授与されます。※状況により変更になる場合もございます。

お祭り名左義長(とんど祭)
開催場所平岡八幡宮
開催日程2023年1月15日 8時~13時頃
住所京都府京都市右京区梅ケ畑宮ノ口町23
参考HPhttp://imakumanojinja.or.jp/gyouji2.html
アクセスJRバス 平岡八幡前下車 徒歩約3分
基本情報

2023年の小正月1月15日は日曜日のため、どんど焼きを15日に執り行う神社が多いようですね。

昔ながらの伝統行事ですが、煙への苦情や、火災の心配、有害物質問題などの観点から、どんど焼きを廃止される地域も多いようです。せっかく守り継がれてきた風習が無くなっていくのは寂しいものです。

時代の変化を考えると仕方ない部分もありますが、各地域の決まりやどんど焼きに燃やすものの分別などをしっかり守って、昔ながらの風習を残していけるよう協力していきたいものです。

どんど焼きに行けない時の正月飾りの処分の仕方は?

しめ縄や門松は、年神様をお迎えするための目印のようなものなので、通常のゴミとして出しても大丈夫です。

ただし、お飾りにはプラスチック製の飾りつけなどいろいろなものがありますので、自治体の決まりにより分別をするようにしましょう。

そうは言っても、やはりそのまま捨てるのは気持ち的にちょっと…と言う場合は、白紙にお飾りを乗せて塩で清めると良いでしょう。

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