春のお彼岸とは?意味や由来を解説

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春のお彼岸は、日本の仏教行事のひとつで、先祖供養のために行われる特別な期間です。春分の日を中日(ちゅうにち)として、その前後3日間を合わせた7日間を「お彼岸」と呼ぶことが一般的ですが、地域や寺院によっては期間が異なる場合もあります。

お彼岸の語源は、仏教の教えに基づいており、此岸(しがん/現世)から彼岸(ひがん/悟りの境地)へ渡ることを意味します。この期間には、日が真東から昇り、真西に沈むため、西方極楽浄土を信仰する日本仏教においては、仏の世界に最も近づく時とされています。

目次

お彼岸の由来と歴史

お彼岸の風習は、奈良時代(8世紀頃)に仏教とともに日本に伝わったとされています。

平安時代には貴族の間で行われるようになり、鎌倉時代以降、武士や庶民にも広がりました。

お彼岸の供養の習慣は、特に浄土宗・浄土真宗の教えと深い関係があります。

浄土信仰では、西方極楽浄土へ往生することを願うため、太陽が真西に沈む春分・秋分の時期に特別な供養を行うようになったと言われています。

また、日本独自の風習であり、中国や韓国の仏教文化には「お彼岸」という行事は見られません。

日本では「先祖供養」として定着し、江戸時代には庶民の間でお墓参りが盛んに行われるようになりました。

春のお彼岸の供養と習慣

お彼岸は、お墓参りをしてご先祖さまを供養する大切な期間ですが、忙しくて行けない方や遠方に住んでいる方もいるでしょう。

その場合でも、自宅でできる供養や、離れた場所からでも気持ちを伝える方法があります。

① 家での供養の仕方

お彼岸の期間中は、仏壇をきれいに整え、お供えをして故人を偲びましょう。

  • 仏壇の掃除:仏具のホコリを払い、線香立てや花瓶を清潔に保つ
  • お供えをする:ぼたもちや果物、故人が好きだった食べ物を供える
  • お経を唱える・手を合わせる:お線香をあげ、心を込めて手を合わせる

また、家族で故人の思い出を語り合うことも、立派な供養の一つです。

② 遠方でお墓参りが難しい場合の供養

お墓が遠く、なかなか足を運べない場合でも、次のような方法で供養ができます。

  • オンライン墓参りサービスを利用する
     最近では、霊園や寺院が「オンライン墓参り」や「墓参り代行サービス」を提供しており、遠方からでも供養を依頼できます。
  • お寺に供養をお願いする
     「塔婆供養(とうばくよう)」を申し込むと、お寺でお経をあげてもらえます。事前にお寺に相談し、供養をお願いすると良いでしょう。
  • 自宅で手を合わせる
     故人の写真や位牌を飾り、お線香を焚いて手を合わせるだけでも、ご先祖さまへの感謝を伝えることができます。

お彼岸の本質は、「ご先祖さまへの感謝の気持ちを持つこと」です。形式にとらわれず、自分のできる方法で供養を行いましょう。

春のお彼岸のお供え物:ぼたもちとおはぎの違い

お彼岸には、「ぼたもち」や「おはぎ」をお供えする習慣があります。どちらも同じように見えますが、実は季節によって呼び方が異なります。

  • 春のお彼岸 → ぼたもち(牡丹の花にちなんで)
  • 秋のお彼岸 → おはぎ(萩の花にちなんで)

どちらも餡で包んだ餅菓子ですが、一般的には春のぼたもちは柔らかい餅を使い、秋のおはぎは収穫後の新米を使ったやや固めの餅が特徴とされています。ただし、地域や家庭によって作り方や呼び方が異なる場合もあります。

楽天市場では、春のお彼岸にぴったりの ぼたもちや春らしいお団子 も販売されています。お供え用や家族で楽しむのにおすすめです。

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春のお彼岸に訪れたい寺社

お彼岸の時期は、春の訪れを感じる季節でもあります。特に桜が咲く名所の寺社は、参拝と花見を同時に楽しめるスポットとして人気です。

お墓参りや供養の後に、春の景色を味わいながらゆっくりと散策してみてはいかがでしょうか。

京都・清水寺

清水寺は、京都屈指の桜の名所としても知られています。

境内には約1,500本の桜があり、特に三重塔と桜のコントラストは息をのむ美しさです。

春のお彼岸の時期には、桜が咲き始め、淡いピンク色に包まれた境内を歩くだけで、心が穏やかになります。

高台に位置する清水寺から眺める京都の街並みも、春の柔らかな陽光に照らされ、どこか幻想的な雰囲気を醸し出します。

奈良・東大寺

奈良の東大寺では、荘厳な大仏殿を背景に、美しい桜を楽しむことができます。

広大な境内にはソメイヨシノやヤマザクラが点在し、特に南大門から大仏殿へと続く参道沿いの桜並木は圧巻です。

春のお彼岸には、鹿たちも桜の下でのんびりと過ごしており、自然と歴史が調和した、のどかな春の風景を楽しめます。歴史ある寺院と、やわらかに舞い散る桜の花びらが織りなす景色は、この季節ならではの魅力です。

東京・増上寺

都会の中心にありながら、春になると桜が境内を彩る増上寺。

特に、境内の桜越しに望む東京タワーの景色は、お彼岸の時期ならではの特別な光景です。

古き良き寺院の風格と、近代的なランドマークの組み合わせは、東京ならではの春の風物詩。夕暮れ時には、桜がライトアップされ、夜桜と東京タワーのイルミネーションが織りなす幻想的な雰囲気を楽しむことができます。

春のお彼岸は、心を落ち着け、季節の移ろいを感じる絶好の機会です。供養の気持ちを大切にしながら、美しい桜と歴史ある寺社の景色を楽しんでみてはいかがでしょうか。

まとめ

春のお彼岸は、先祖を敬い、感謝の気持ちを伝える大切な期間です。

お墓参りや仏壇へのお供えを通じて、家族の絆を深める機会にもなります。

また、春ならではの寺社巡りを楽しみながら、日本の伝統行事に触れるのも良いでしょう。

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