建仁寺の塔頭である「久昌院(きゅうしょういん)」、徳川家康に仕えた戦国武将、奥平信昌が創建した寺院で、通常非公開の寺院ですが、11月1日から5年ぶりに特別公開ています。
今回は、建仁寺の塔頭「久昌院(きゅうしょういん)」をご紹介します。
青空に映える美しい池泉式方丈庭園や、繊細な描写の長篠合戦図など見どころがたくさんですよ!
目次
建仁寺塔頭「久昌院(きゅうしょういん)」
建仁寺塔頭:久昌院は、徳川家康に仕えた初代美濃加納藩主、奥平信昌(おくだいら のぶまさ)によって1608年に創建された寺院です。
奥平信昌は、天正3年(1575)の織田信長・徳川家康の連合軍が武田勝頼の軍を破った「長篠の戦い」で活躍し、その功績によって家臣でないにも関わらず織田信長から「信」の一字を与えられ、元々の「貞昌」という名を「信昌」と しました。また、家康の長女、亀姫を妻にするなど徳川家の中で重要な地位を与えられました。
本尊には、亀姫が持念仏とした薬師如来像(室町時代作)が祀られています。
元和元年(1615)に、奥平信昌が61歳で亡くなると、久昌院に葬られました。
“久昌院”特別公開
久昌院・特別公開
拝観期間:2023年11月1日(水)~12月3日(日)
拝観時間:10:00~16:00受付終了
拝観料:大人800円 中学高校生400円 小学生200円(保護者同伴)
連絡先:京都春秋 TEL 075-231-7015
※法務の都合により拝観休止日が増える場合があります
公開は、池泉式方丈庭園と方丈、宇喜多一蕙筆「長篠合戦図」、書院「高松軒」、茶室「遠州別好ノ席」です。
境内の方丈庭園は撮影可能ですが、それ以外の堂内・庭園は撮影不可です。
「久昌院」見どころ紹介
方丈には、江戸時代末期における大和絵の第一人者であり豊臣家五大老の一人、宇喜多秀家の七代末裔と言われる「宇喜多一蕙」作の「長篠合戦図」があります。
奥平信昌が活躍し、織田信長・徳川家康連合軍が、武田軍を破った長篠の合戦が描かれた襖の細かな描写を間近にじっくりと見ることができます。
方丈の南に広がる庭園です。
東⼭を借景とした池泉式⽅丈庭園となっていて、青空と山と庭が美しい庭になっています。
方丈をぐるりと周り裏に回ると、「遠州別好ノ席」と⾔われる茶室を 持つ書院「⾼松軒」があります。
写真撮影は、できませんが「牧童吹笛図」の複製なども見ることができます。
係りの方の丁寧な説明を聞くこともできます。
また、庭園の縁側に腰を下ろして、ゆったりと庭を眺めていると、京都の街中に居ることを忘れてしまうほど時がゆったりと感じられますよ!
【久昌院】アクセス基本情報
【久昌院】基本情報
住所:京都府京都市東山区小松町597(建仁寺内)
アクセス:京阪電車「祇園四条駅」から徒歩約10分
阪急電車「河原町駅」から徒歩約10分
京都駅から市バス86系統、206系統「祇園」下車徒歩15分
建仁寺は京都の観光スポット祇園四条からアクセスがよく、人気の観光地でもあります。
建仁寺の俵屋宗達筆 二曲一双屏風「風神、雷神」や、法堂の天井いっぱいに阿吽の口をした2匹の龍が描かれた「双龍図」も迫力の見ごたえなので、是非拝観してみて下さい。
建仁寺には他にも多くの境内塔頭がありますが、通常非公開の寺院がほとんどです。
時期があえば、特別公開されていることもあります。
祇園四条辺りは、観光客の方が多く、どこも混雑しているのが当然と言う感じですが、特別公開されている塔頭は結構ゆったりと拝観できることが多いのでとてもおススメです!
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