建仁寺は京都最古の禅寺で、京都祇園の花見小路の奥にある建仁寺。
その境内には複数の塔頭寺院がありますが、通常非公開の寺院がほとんどです。
「霊源院(れいげんいん)」も通常非公開の塔頭のひとつです。
今回は特別公開中の霊源院を紹介します。
圧巻の墨龍図や愛嬌のある唐獅子図屏風、枯山水庭園も楽しめますよ!
目次
建仁寺塔頭“霊源院”
霊源院は、京都最古の禅宗寺院として名高い「建仁寺」の南東にある塔頭で、通常非公開の寺院です。
応永年間(1394年〜1428年)に龍山徳見和尚を勧請開山とし、その弟子「一庵一麟」によって創建されました。
鎌倉時代末期から室町時代にかけ、京都五山と鎌倉五山の禅僧たちによって栄えた漢文学・五山文学の最高峰とされた寺院です。
あの“一休さん”こと一休宗純禅師は、13歳から4年間ここ霊源院の学僧から漢詩の法を学んだのだそうです。
また、戦国大名「今川義元」は、この霊源院で修行し、出家しました。
霊源院の庭と玄関付近には、約450株のヤマアジサイの変種「甘茶(あまちゃ)」が植えられています。
仏教の祖であるお釈迦様が生まれた時に甘露の雨が降り注いだという伝説があり、甘茶は仏教には関わりの深い植物です。
甘茶は白からブルー、ピンクへと色を変えながら花を咲かせることで知られ、ブルーの花が多い6月上旬までが見頃です。
通常、甘茶の花の見頃の頃にも特別公開が開催されるので、この頃の参拝もオススメです。
ちなみに、甘茶の花の時期の特別拝観2023年は、5月13日(土)〜7月11日(火) でした。
“霊源院”特別拝観
~秋の特別拝観 枯山水庭園「鶴鳴九皐」~
期間:2023年10月29日( 日 )~11月12日( 日 )
拝観時間:11:00開門-14:30 ( 15:00閉門 )
拝観料:一般500円
今川義元生誕500周年記念事業として2020年に完成した枯山水庭園の「鶴鳴九皐」が特別公開されています。
中国人アーティスト写真家でありながら画家の顔も持つ「陳漫(チェンマン)」氏が奉納した、令和の天井画「墨龍図」と金屏風「爱因斯坦双狮屛風」も公開されています。
霊源院の枯山水庭園「鶴鳴九皐(かくめいきゅうこう)」
霊源院では、2019年の今川義元生誕500年を記念して庭園の大改修工事を行いました。
コロナ禍に本堂を囲む庭園の工事され、完成した新庭園は「鶴鳴九皐(かくめいきゅうこう)」と名付けられました。
「鶴鳴九皐」と名付けられた庭園は、お釈迦様の誕生から、インドから中国、日本へと仏教が伝来した様子を絵巻風に表現しています。
庭には、達磨大師や一休禅師像も置かれていますので、探してみて下さいね!
造園家の中根行宏氏、中根直紀氏(中根庭園研究所)により作庭された、中根金作の系譜を受け継ぐ美しいお庭です。
霊源院は、玄関から全体が見渡せるほどの広さしかありませんが、落ち着いた雰囲気と足を踏み入れた途端に目に飛び込んでくる美しい庭が心を静めてくれます。
公開時間が、11時~14時30分最終受付と短く、時間が限られていますので参拝時間に注意くださいね!
「天井画墨龍図」と「唐獅子図屏風」
陳漫(チェンマン)氏が奉納した、天井画「墨龍図」と金屏風「爱因斯坦双狮屛風」をご紹介します!
寝ころがって写真を撮る"墨龍図"
墨龍図は、寝そべって眺めてもOKで、なかなかお寺で寝そべるというなかなか面白い経験ができます。
寝そべってOKの理由は、天井図が大きくて「ここ!」というポジジョンで寝そべらないと全体が写真に収まらないからなんです。
そうは言われたものの、なかなか寝そべるタイミングがなく、座って撮ったためどちらもアングルがイマイチになってしまいました。
グッと浮き出た2体の龍の顔が!
力強く玉を持つ龍の手!
龍の胴体部分が描かれていないところが特徴です。
愛嬌を感じる“唐獅子図”
唐獅子図屏風です。
迫力と可愛さを感じます。
ちょっと分かりにくいですが、こちらは足元に小さなチビ唐獅子も描かれています。
親唐獅子の舌がペロっとだされているのも愛嬌があって可愛いですよね!
屏風には、さり気なくお茶も描かれています。
近づいて見ることもできるので、是非じっくり見てみて下さいね!
【霊源院】アクセス基本情報
【霊源院】基本情報
住所:京都府京都市東山区小松町594(建仁寺内)
HP:http://www.reigenin.jp/
拝観:通常非公開
アクセス:JR奈良線「東福寺駅」から京阪電車「祇園四条駅」下車徒歩12分
京都駅から市バス206系統「清水道」下車徒歩5分
祇園四条から、京都風情を堪能できる茶屋街「花見小路」を歩いて向かうと、建仁寺の北門から境内に入ることになります。
建仁寺の北門から建仁寺拝観を終え、霊源院へは歩いて約5分ほどです。
建仁寺は、アクセスしやすい立地で、まわりにも観光スポットが目白押しです。
霊源院から歩いて約6分ほどの場所には、縁切り縁結びのご利益で人気の「安井金毘羅宮」もあります。
カラフルでかわいい「八坂庚申堂」へも、歩いて約4分ほど
京都四条で観光と言えば一番に思いうかぶ方も多いであろう「八坂神社」も、歩いて12分ほどの場所です。
建仁寺は小泉淳作筆「双龍図」でも有名で、ツアーにも組まれているコースがたくさんあります。
ツアーを検索するなら、↑ 上のバナーをクリック
表示された画面の上、右端にある三本線「menu」を押すと、
「キーワードで検索」と表示されるので、
そこに「建仁寺」と入力して検索してみて下さいね!