紅葉絶景撮影スポットだけじゃない「東福寺」の見どころ

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春の新緑には青々とした緑、秋には真っ赤な世界が、渓谷を埋めつくす美しい景色を楽しみに多くの参拝者が訪れるお寺、それが京都東山にある東福寺です。

今回は、東福寺をご紹介します。

京都を代表する禅寺である東福寺は、紅葉だけではなく、境内のいたるところに見どころがいっぱいです。

目次

東福寺の歴史

東福寺は、臨済宗東福寺派大本山で、京都五山の第四位に列されている由緒ある禅寺です。

京都五山については、以下の記事を参考にしてください。

https://fufu-de-omairi.com/kyoto-gozan/
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九条道家が15メートルもの大きな釈迦像を建立するため発願し、藤原氏の氏寺である法性寺の地に創建されました。

開山は「円爾弁円(えんに べんえん)」と言う高僧で、国の師を意味する国師号「聖一国師(しょういち こくし)」を初めて贈られた人物です。

円爾弁円は、他にも「博多山笠の祖」「静岡茶の祖」「日本で初めて作られたまんじゅうを食べた人」などの逸話が残されています。

1236年に工事が開始され、完成したのは1255年と、19年もの歳月をかけて創建されました。

その後も豊臣秀吉や徳川家康などの保護を受け、京都最大の禅苑として栄えました。

何度も火災による被害を受け、1881年の火災により、釈迦像はほとんどが消失、左手のみが火災から救出され、現在も残っています。

現在東福寺の法堂に安置されているご本尊は、この火事の後、現在東福寺の塔頭となっている万寿寺にあった釈迦三尊像を東福寺に移して新しい本尊としたとされたものです。

その辺りは、こちらの万寿寺ご紹介記事を参考にして下さい。

https://fufu-de-omairi.com/kyoto-manjyuji/
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東福寺の境内

東福寺の名前は、2つの奈良のお寺が関係しています。

規模の大きさを誇る東大寺から「東」の字を、優れた教えの興福寺から「福」の字を一文字ずつ取って付けられています。

東福寺は東大寺の規模を意識しただけあって「伽藍(がらん)面」と称されるほど大きな伽藍が特徴的なお寺です。

伽藍とは、お寺の建物のことです。

それでは、境内の様子をご紹介します。

国宝 三門


東福寺の境内の最も南にある山門は、現存する禅寺の三門としては日本最古のものです。
現在の三門は1425年、室町幕府4代将軍・足利義持が再建したもので、国宝に指定されています。

「五間三戸(ごけんさんこ)」という5つの柱と3つの入り口がある造りで、二階建てになっています。

二階には、宝冠釈迦如来(ほうかんしゃかにょらい)などの仏像が並でいます。

通常は拝観できませんが、毎年3月14日~16日の涅槃会(ねはんえ)の時などに特別公開されています。

法堂

三門の北に法堂があります。

ここに、かつて高さ15メートルもある釈迦如来像が祀られていました。

明治の火災で建物も仏像も焼失し、現在の建物は昭和9年(1934)に再建されたものとなっています。

方丈

法堂の北側にある方丈は、禅寺における僧侶の住居となります。

方丈も、法堂と同じ明治の火災で焼失し、明治23年(1890)に再建されました。

国指定名称に登録される「東福寺本坊庭園」は、昭和14年(1939)に作庭家・重森三玲により完成されました。

「東福寺本坊庭園」は拝観出来ます。(東福寺本坊庭園 500円)

禅堂

禅堂は、三門の西側に建っています。

明治の火災を免れ、中世禅宗建築の様式を今に伝えています。

「禅堂」は、南北約42メートル、東西約22メートルもあり日本最大にして最古の坐禅道場です。

かつては、ここで400人以上の僧が修行をしていたそうです。

毎週日曜日に行われている「日曜坐禅会」には、一般参加可能です。

臨時休会の場合がありますので、確認してからご参加下さい。

東司


禅堂と並んで建っている東司(とうす)は、僧が用を足すところ、つまりトイレです。

東福寺の東司は、室町時代前期に建立された日本最古のトイレです。


間口は約10メートル、奥行き約30メートル、高さ約10メートルあり、入り口は北で通路を挟んで両側には、直径約30センチ、深さ20〜30センチの便壷が15個づつ約1メートル間隔に並び、間仕切りはありません。


同時に100人使用していたことから、「百雪隠」「百間便所」などと呼ばれています。

現在は中に入れません。

浴室


三門の東側に建つのが「浴室」です。

東大寺の大湯屋に次いで、日本で二番目に古い浴室の建物です。

東福寺の境f内には、最大級や最古級の建物が立ち並び、美しさや静寂の中に歴史を感じることができます。

東福寺の絶景が楽しめる「東福寺三名橋」


東福寺で最も絵になる外せない場所が「橋」です。

東福寺は、境内を東西に横切るように洗玉澗(せんぎょくかん)という渓谷があり、川が流れています。

その上に架かる、臥雲橋(がうんきょう)、通天橋(つうてんきょう)、偃月橋(えんげつきょう)が、“東福寺三名橋”と呼ばれています。

臥雲橋

一番西側にある木造の橋が臥雲橋です。

生活道路となっています。

ここから眺める通天橋も絶景です。

紅葉のピーク時には特に賑わうため、

撮影禁止や、一方通行となることもあります。

通天橋

最もフォトジェニックな橋が通天橋です。

その眺めの良さから、

観光スポットとして有名ですが、

本来は修行僧が渓谷を渡らずして、本堂と開山堂をつなぐため橋です。

偃月橋

方丈の東側にある木造の橋廊が偃月橋です。

塔頭である龍吟庵(りょうぎんあん)や即宗院(そくしゅういん)へ行くための橋です。

明治の大火で主要な建物が焼失した東福寺にあって、歴史を繋ぐ重要な橋ですが、他の2つの橋と比べ訪れる人の少ない橋です。

【東福寺】アクセス基本情報

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