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【夫婦でお参り】のHOKI & MIYUです。
今日もポチポチと、神社仏閣に関わる情報をお届けします。
大阪ミナミの観光スポットとしても有名な法善寺横丁、大阪難波駅から徒歩4分ほどで行けるところにあります。そして、その横丁に隣接しているのが水掛不動尊で有名な法善寺です。
今日は、法善寺・水掛不動尊、また法善寺横丁の歴史など詳しくご紹介します。
法善寺
法善寺は、大阪ミナミの繁華街を一歩路地に入った場所にあります。繁華街から一歩入っただけで、突然情緒ある雰囲気の別世界が広がっています。
法善寺の隣には、織田作之助の小説の舞台になった甘味処「夫婦善哉(めおとぜんざい)」があります。小説にも登場した名物の「ぜんざい」は、一人前が2つのお椀に分けられて出てきて、一緒に食べると円満になると言われています。
法善寺の歴史
法善寺は浄土宗の寺院で、水掛不動尊の愛称で親しまれています。
ご本尊は阿弥陀如来(あみだにょらい)です。
法善寺は、もともとは、現在の京都府宇治市、山城国宇治郡北山村にありました。後を継いだ仲誉(なかほまれ)専念法師が、現在の場所への移転を決意し、大阪に移転完成したのは寛永14(1637)年です。
法善寺には、六道伽藍(ろくどうがらん)がありましたが、火災や空襲で全てが焼失しました。
空襲のあと焼け野原の中に、水掛不動尊だけが残っていたのだそうです。
その後、金毘羅堂と庫裏が再建されました。本堂の建て替えまでは至らず、大阪市天王寺区の長圓寺に、本尊の阿弥陀如来像が移されました。そのため長圓寺は「法善寺別院」となっています。
平成21(2009)年には二河白道堂、平成25(2013)年には金毘羅堂とお初大神の修復が完成し、現在の法善寺の姿となっています。
水掛不動尊
「水掛不動尊」と呼ばれているのは「西向不動明王(にしむきふどうみょうおう)」です。
長年水を掛けられ続け、あざやかな緑のコケに包まれています。
この「水掛け」は、創設当時からあるわけではなく、戦後に始まったものだそうです。
お参りの仕方ですが、まずは水で手を清めます。
最初に中央のお不動さんに3回水をかけます。そして次に右の童子さんに1回、続いて左の童子さんに1回、最後にもう一度お不動さんに1回水をかけます。
水掛け不動さんの下には、水が入ったバケツが置いてあります。
写真に写っている青いバケツです。
水をかけて参拝をしたあとバケツの水が空になっていたら、左隣に井戸があるので、そこで水を足します。
何度もお参りしたことがありますが、このバケツが空になっているのは、今のところ見たことがありません。それだけ地元の人々の法善寺への愛を感じます。
金毘羅堂
寛永14年(1637年)に京都の宇治から現在の大阪に移転されてきました。
大阪なんばと言えば、今や観光スポットとして有名な繁華街ですが、昔は港町でした。海が荒れることで有名だったのが「難波(なんば)」です。
そのため、金毘羅天王を祀り、安全な航海と大漁を祈願しました。
現在は、港町ではなくなりましたが、交通安全や商売繁盛の神様とし祀られ、信仰され続けています。
法善寺横丁
法善寺の境内からは、長さ80m幅3mの路地が、東西に延びています。
「法善寺横丁」と呼ばれ、親しまれているこの路地の両側には、割烹やバー、またお好み焼きや串カツ店などがずらりと並んでいます。
法善寺横丁は、江戸時代に法善寺の境内に、参拝者や芝居小屋へ向かう人を目当てに、茶店や露天ができたのが始まりだと言われています。
平成14年(2002)年、平成15年(2003年)と、2年続けて横丁で火事が発生しました。その火事は、法善寺全体に被害が及び、道幅や石畳の道、もとの姿を取り戻すためには問題が多く、法善寺横丁の復興は危ぶまれるほどでしたが、横丁内の各お店をはじめ、横丁を愛する人々のおかげでできた、現在の法善寺横丁の姿を取り戻すことができたのです。
法善寺横丁は、カウンター席の小さなお店も多く、なかにはミシュランガイドに掲載されたお店もあります。老舗割烹や高級料理店のイメージがありますが、意外にリーズナブルなお店もありますよ。
アクセス
地下鉄 御堂筋線・四つ橋線・千日前線「なんば駅」から徒歩2分ほどです。
なんばウォーク「B16」出口から北に向かいます。
地下鉄 堺筋線・千日前線「日本橋駅」から徒歩4分ほどです。
なんばウォーク「B18」出口から北に向かいます。
法善寺一帯は「千日前」と呼ばれていますが、江戸時代のなんば辺りは、死者の焼き場や墓地、刑場などが集まる場所でした。そこで専念法師が、供養のため千日間にも及ぶ念仏回向を務めたのが「千日前」の名称の由来です。
昔のなんばは、港町だったり、墓地や刑場だったり、今のデッカイ看板が並ぶ、賑やかな繁華街の姿からは想像できない歴史があります。その歴史を感じられる場所が法善寺でもあります。
お参りの後は、石畳の情緒を感じる法善寺横丁のグルメを楽しみましょう。
それでは、また。