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大阪のビジネス街の「摂津国一宮・坐摩神社」アクセス基本情報、末社陶器神社や祭りもご紹介!

大阪市中央区のビル街に「坐摩神社」と言う神社が鎮座しています。

「ざま」って読むのかな?

これがなかなか難しい読み方で、正式名称は「いかすり」神社と読みます。

ただ、地元では「ざまさん」とも呼ばれて親しまれています。

なんだか混乱してしましますね。

ビル街に鎮座していますが、摂津国の一宮で平安時代からの歴史をもつ由緒ある神社です。

境内には火防陶器神社というちょっと変わった摂社もあります。

今回は、坐摩神社の基本情報はもちろん、摂社や境内で開催される「せともの祭り」についてもご紹介します。

参拝の後は、大阪を堪能できる商店街へアクセス抜群の神社ですよ!

摂津国の一宮「坐摩(いかすり)神社」

坐摩神社は、地元では「ざまさん」の愛称で親しまれる船場商人の氏神様です。

「いかすり」という変わった名前の語源は諸説ありますが、土地や居住地を守るという意味の「居所知(いかしり)」が転じたものと言うのが有力な説となっています。

昔から皇居の建物を守る神様として、民間よりも宮中で信仰されてきました。

今では、住まいの神や安産、旅の安全の神としても信仰を集めています。

神社の歴史は古く、神功(じんぐう)皇后が、朝鮮半島の新羅に遠征を終え帰られたときに、淀川南岸の渡辺の地(現材の天満橋の西)に、「生井神(いくいのかみ)」・「福井神(さくいのかみ)」・「綱長井神(つながいのかみ)」・「波比岐神(はひきのかみ)」・「阿須波神(あすはのかみ)」を祀られたのが、始まりと伝わっています。

この5柱を総称して「坐摩神(いかすりのかみ)」といいます。

また、創建当時の地名が「渡しの辺り」から転じた「渡辺」だったことから、渡辺・渡部という苗字の発祥の地と言われています。

大坂城築城に際して、現在の地に移されました。

現在の地へ移されたのは、ちょうど「船場(せんば)」が大坂の中心として賑わい始めた時期で、門前には店々が立ち並びました。

特に古着屋が多く並んだため「坐摩の古手屋」として名高かったと伝わっいて、繊維の町として「船場」が発展するきっかけとなりました。

3つの鳥居が連結した立派な三つ鳥居は、全国的にも珍しいので、一見の価値ありです。

坐摩神社の社紋「鷺丸(さぎまる)」は、神功皇后が坐摩神の御教によって、現在の天満橋辺りの松枝に白鷺の群がる所を選んで、坐摩神を奉斎なされたという由緒の深さを感じさせる社紋です。

末社:陶器神社

坐摩神社の境内の西側には、「陶器神社(火防陶器神社(ひぶせとうきじんじゃ))」が鎮座しています。

火除けの神を祀リ、陶器商人から厚い信仰をうけています。

創建当初は西区に鎮座していましたが、明治の終わリに市電敷設の道路拡張のため坐摩神社の境内に移されました。

拝殿の格天井(こうてんじょう)には、各地の陶芸作家が寄進した18枚の額皿が飾られています。

また、有田焼の灯篭や清水焼の吊灯篭、瀬戸焼の狛犬、信楽焼の水鉢など、全国各地の有名な焼き物が奉納されていて、美しい陶磁器を見ることができます。

社殿の目の前には、舞台のような建物があり雅楽の唐楽の曲名の一つ「万歳楽(まんざいらく)」が、陶器のお皿を使って表現されて、陶器人形がとても鮮やかで目を引きます。

陶器神社「大阪せともの祭」

坐摩神社では、例年7月下旬に3日間にわたり「夏祭り」と、境内末社陶器神社の「大阪せともの祭」が同時開催されます。2023年は7月21~23日の3日間でした。

大阪せともの祭は、市指定無形民俗文化財に指定されています。

「夏祭り」では、「坐摩らくご会」や「浪速神楽奉納」、「輪島市無形民俗文化財 太鼓奉納」などの神賑行事が行われます。

「大阪せともの祭」は、「茶碗供養神事」や、関西の陶芸作家による「陶器市」などが行われます。

こじんまりとした境内でのお祭りですが、ゆっくりと楽しめるので、機会があれば是非お出かけしてみてはいかがでしょうか?

【坐摩神社】アクセス基本情報


【坐摩神社】基本情報

住所:大阪府大阪市中央区久太郎町4丁目 渡辺3号
電話:0662514792
開門時間:平日7:30~17:30 土日祝日7:30~17:00
HP:http://www.ikasuri.or.jp/
アクセス:大阪メトロ「本町駅」より徒歩約3分

境内に普通車5台ほどの駐車場が有ります。

車で行かれる方は、阪神高速道路1号環状線の信濃橋出口を下りてすぐに左へ、四ツ橋筋に右折して、中央大通との交差点を右折、2つ目の信号をさらに右折すると到着です。

坐摩神社から4分ほど歩いた場所には、難波神社が鎮座しています。

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※2023年7月現在の情報です。内容が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。

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