東大寺といえば「奈良の大仏」が真っ先に思い浮かびますが、実はそれだけではありません。
大仏殿の他にも歴史的に重要な建造物や、見ごたえのある仏像が点在しており、より深く東大寺を楽しむことができます。
この記事では、東大寺の大仏殿と大仏、その他の見どころ、観光ルートやグルメ情報もあわせてご紹介します。
東大寺の基本情報(アクセス・拝観料)
- 所在地:奈良県奈良市雑司町406-1
- 最寄り駅:近鉄奈良駅から徒歩約20分、JR奈良駅からバス約10分
<<拝観時間・拝観料一覧>>
手向山八幡宮:終日開放(無料)
大仏殿:4月~10月 7:30~17:30、11月~3月 8:00~17:00(大人800円、小学生400円)
南大門:終日開放(無料)
鐘楼:終日開放(無料)
二月堂:終日開放(無料)
戒壇堂:8:30~16:00(大人800円、小学生400円)
※ 団体割引や特別拝観に関する最新情報は、東大寺公式サイト をご確認ください。
東大寺の見どころ6選(大仏殿だけじゃない!)
東大寺には、大仏殿以外にも見どころがたくさんあります。
広大な境内には、歴史を感じる建造物や重要な仏像が点在し、それぞれに深い意味と魅力があります。
ここでは、特に訪れるべき6つのスポットを厳選してご紹介します。
大仏殿(盧舎那仏) – 世界最大級の木造建築と壮大な大仏

拝観時間:4月~10月 7:30~17:30、11月~3月 8:00~17:00
拝観料:大人800円、小学生400円
東大寺のシンボルともいえる大仏殿は、世界最大級の木造建築です。
現在の建物は1709年に再建されたもので、創建当時よりもやや小さくなっていますが、それでも圧倒的なスケールを誇ります。
まず、大仏殿に足を踏み入れた瞬間、目の前に広がる光景におもわず息を呑みます。高さ約48メートル、幅約57メートル、奥行き約50メートルという世界最大級の木造建築物の巨大さに圧倒されます。

その中央に鎮座するのが、奈良の大仏様。高さ15メートルの巨大な青銅像が、静かにあなたを見下ろしています。
752年に完成したこの大仏様は、1300年以上の時を越えて、今もなお私たちを見守り続けているのです。
大仏様の周りをゆっくりと歩けば、その大きさだけでなく細部に施された繊細な技術に目を奪われることでしょう。
そして、大仏殿の柱の1本には、あなたの健康と願いを叶えてくれるという伝説の「柱の穴」があります。この穴をくぐり抜けられれば、幸運が訪れるかもしれません!
南大門 – 東大寺の荘厳な正門と仁王像

拝観時間:終日開放
東大寺の荘厳な正門「南大門」は、高さ25.46メートル、幅約12メートルの巨大な木造建築で、鎌倉時代に再建された国宝です。その圧倒的なスケール感は、まさに東大寺の顔とも言える存在です
その守護者である「仁王像」は、訪れる人々を圧倒する歴史と美の結晶です。一体は口を開いた「阿形像」、もう一体は口を閉じた「吽形像」で、この二つが宇宙の始まりと終わりを象徴しています。
筋骨隆々とした姿や血管が浮き出た手足など、細部まで緻密に表現されていて、特にその表情や力強いポーズは見る者の心を揺さぶり、まるで今にも動き出しそうな迫力です。
鐘楼 – 日本最大級の鐘

この建物は、鎌倉時代の承元年間(1207〜1211年)に栄西禅師によって再建されました。
そして梵鐘は、総高:3.86メートル、口径:2.71メートル、重量:26.3トンという、まさに日本の誇る国宝です。
また「奈良太郎」の愛称で親しまれ、日本三名鐘の一つとして数えられています。
梵鐘を鳴らす撞木もまた圧巻の大きさで、ケヤキ造りで、長さ4.48メートル、直径30センチ、重さ約200キログラムもあります。
東大寺の梵鐘は、大きさが日本屈指の梵鐘を選定した「日本三大梵鐘」にも数えられています。京都の知恩院と方広寺の鐘も見ごたえタップリの大きさですよ!
二月堂 – 一日を通して異なる表情を見せる絶景スポット

拝観時間:終日開放
拝観料:無料
二月堂は、奈良の街並みを一望できる高台に建ち、訪れる時間帯によって異なる美しさを楽しめる場所です。
二月堂はからは、東大寺大仏殿の大屋根や奈良市街、生駒山までを一望できます。特に夕方には、茜色から藍色への美しいグラデーションが広がり、奈良の街が幻想的な雰囲気に包まれます。
二月堂は山の斜面に突き出すように建てられた「懸造(かけづくり)」という建築様式が採用されています。この構造は京都の清水寺にも見られ、舞台下を支える柱の長さを調整して水平を保つ技術が使われています。
また、二月堂では毎年3月に奈良の春の訪れを告げる行事として有名な「お水取り:修二会(しゅにえ)」が行われます。
1270年以上続く伝統行事で、国家安泰や人々の平安を祈る法会です。3月1日から14日まで行われ、その期間中はさまざまな儀式が執り行われます。毎晩19時頃から、大松明を掲げた童子が舞台を駆け巡ります。火の粉が舞い上がる光景は迫力満点で、多くの参拝者を魅了します。
二月堂では、一日を通して変化する風景とともに、日本古来の伝統文化にも触れることができます。ぜひその目で絶景と歴史的な行事を体感してみてください!
戒壇堂 – 迫力の四天王像が圧巻!
拝観時間:8:30~16:00
拝観料:大人800円、小学生400円
東大寺の戒壇堂は、奈良時代の貴重な仏像を間近で見られる特別な場所です。
戒壇堂は、天平勝宝7年(755年)に建立された戒壇院の一部として創建されました。現在の建物は江戸時代の享保17年(1732年)に再建されたものです。
戒壇堂の最大の見どころは、奈良時代に制作された四天王立像です。
四天王像の特筆すべき点は、その圧倒的なリアリティです。
眉間のシワ、ほうれい線、口元の表情など、細部まで緻密に表現されています。
また、持国天と増長天は目を見開いて近くを威嚇し、広目天と多聞天は目を細めて遠くを監視するという、「動」と「静」の対比が見事に表現されています。
【四天王立像の特徴】
塑造(粘土で作られた像)
像高160〜170cmの等身大
驚くほど写実的な表現
【四天王の配置】
持国天(東)
増長天(南)
広目天(西)
多聞天(北)
戒壇堂は東大寺の西側に位置し、比較的静かな場所にあります。
四天王像の迫力ある姿を間近で見られる貴重な機会ですので、東大寺を訪れる際には是非立ち寄ってみてください。
手向山八幡宮 – 東大寺を守る神社で桜の名所

拝観時間:終日開放
拝観料:無料
手向山八幡宮は、東大寺を守護する神社として知られる歴史深い場所であり、桜の名所としても有名なスポットです。
749年(天平勝宝元年)、東大寺大仏造立を支援するため、大分県宇佐八幡宮から守護神を勧請して創建されました。日本最初の八幡宮の分社とされ、「鎮守八幡宮」とも呼ばれています。
平安時代末期の南都焼討で焼失しましたが、鎌倉時代に北条時頼によって現在の場所に再建されました。その後、明治維新の神仏分離政策により東大寺から独立しました。
手向山八幡宮は春になると境内や周辺が桜で彩られます。ソメイヨシノや八重桜が咲き誇り、例年3月下旬から4月上旬にかけて満開を迎えます。特に鳥居と桜の組み合わせは美しく、お花見スポットとして人気です。
手向山八幡宮は奈良公園内に位置し、若草山や二月堂など周辺の観光地とも近接しています。桜を楽しみながら散策するルートとしてもおすすめです。
東大寺|おすすめの観光ルート(効率よく巡るモデルコース)
- 南大門(東大寺の荘厳な正門、仁王像を拝観)
- 大仏殿(拝観時間が早いため、朝イチで訪れると混雑を避けられる)
- 戒壇堂(四天王像をじっくり拝観)
- 鐘楼(戒壇堂からの流れで日本最大級の梵鐘を見学)
- 手向山八幡宮(東大寺を守護する神社、桜の名所)
- 二月堂(高台から奈良の街並みを眺め、絶景を楽しむ)

ちなみに南大門をくぐるとすぐ左手に「東大寺ミュージアム」という建物があります。この東大寺ミュージアムの入り口横には、実物大の大仏の手のレプリカが置かれているので、お見逃しなく!
左手は上を向き「願いをかなえる」意味があり、右手は前に向けて「恐れなくてよい」という意味があるそうですよ!
東大寺周辺のおすすめグルメ
東大寺の観光を楽しみは建築物や歴時だけではありません!周辺のグルメスポットで奈良ならではの味を堪能しましょう。
奈良の伝統的な和菓子や名物料理が楽しめるお店が多数あります。観光の前や後に立ち寄るのにもぴったりな、おすすめのグルメスポットをご紹介します。
中谷堂のよもぎ餅(つきたての柔らかい餅が絶品)
中谷堂は奈良市の名物店で、高速餅つきと美味しいよもぎ餅で有名で、奈良観光の定番スポットとなっていて、多くの観光客で賑わっています。
店頭で行われる高速餅つきは、不定期開催で一日10~30回程度、威勢のいい掛け声と目にも留まらぬ速さが見どころです。
いつ訪れても国内外の観光客の方が、高速餅つきのパフォーマンスを見るためだけでなく、つきたての熱々よもぎ餅を味わおうと行列をなしている人気のお店です。
【中谷堂】基本情報
営業時間:10:00~19:00
住所:奈良市橋本町29
アクセス:近鉄奈良駅から徒歩約5分、JR奈良駅から徒歩約15分
公式HPはこちら
天極堂の葛切り(奈良の伝統スイーツ)
天極堂は創業1870年、吉野本葛を使用した和菓子や料理を提供しています。
吉野本葛ならではの「つるつる・もちもち」な食感が楽しめます。特に、作りたてのものは時間をおかずに食べるのがおすすめです!
【天極堂奈良本店】基本情報
所在地: 奈良市押上町1-6
アクセス: 近鉄奈良駅から徒歩約10分
営業時間: 午前10時~午後7時30分(ラストオーダー午後7時)
定休日: 火曜日(祝日の場合は翌日)
公式HPはこちら
吉野本葛を使用したスイーツが食べてみたい!という方は、
こちらから購入もできるのでお試しあれ!⇒吉野本葛 天極堂のスイーツ
志津香の釜飯(人気の釜飯専門店)
志津香は奈良市で釜飯を専門の老舗で、観光客にも人気のお店です。「公園店」と「大宮店」の2店舗がありますが、東大寺から近いのは「公園店」です。
ただ、公園店は、観光地すぐという立地もあり行列必至です!
注文を受けてから一釜人釜焚き上げる本格的な釜めしのお店なので、絶対食べたい!という方は予約をおススメします。
【志津香 公園店】基本情報
住所: 奈良市登大路町59-11
アクセス: 近鉄奈良駅から東へ約10分、JR奈良駅から西へ約10分
営業時間: 平日11:00~15:00(L.O.)、土日祝11:00~16:00(L.O.)
【志津香 大宮店】基本情報
住所: 奈良市大宮町4-249-4
アクセス: 近鉄新大宮駅から南へ5分、JR奈良駅から西へ約10分
営業時間: 11:00~14:30(L.O.)、金土日祝のみ夜営業17:00~19:00(L.O.)
公式HPはこちら
まとめ – 大仏だけじゃない!知ればもっと楽しい東大寺
東大寺は大仏殿だけでなく、南大門、鐘楼、二月堂、戒壇堂、手向山八幡宮など多くの見どころがあります。大仏を見たら終わりではなく、ぜひ境内をゆっくり散策し、歴史や文化に触れてみてください。
特に二月堂からの眺めや、戒壇堂の四天王像の迫力は必見です。
次回の東大寺観光では、大仏殿だけでなく、境内のさまざまなスポットを巡り、奈良の歴史と魅力を存分に楽しんでください!
東大寺を訪れるなら、効率よく巡れるツアーもおすすめです。特に神社仏閣を巡るならクラブツーリズムがオススメ!
東大寺を巡るツアーをチェック⇒クラブツーリズム 国内旅行