神社

大阪城〝豊国神社〟参拝、京都「豊国神社」との違いは?

大阪城の桜門の南側に、豊臣秀吉ゆかりの神社「豊国神社」があります。

今回は、大阪城豊国神社をご紹介します。

その歴史や、京都にある豊国神社との違いについて解説します。

大阪城〝豊国神社〟

大坂城を築いた人物と言えば、豊臣秀吉ですね。

その豊臣秀吉と、豊臣秀頼、豊臣秀長を祀っているのが大阪城 豊国神社です。

出世開運、商売繁盛などのご利益がある神社です。

大阪城豊国神社の歴史

豊国神社には、豊臣秀吉と、秀吉の子ども秀頼、秀吉の弟の秀長が祀られています。

秀吉は、慶長3年(1598)に死去すると、朝廷から「豊国大明神」の神号を賜り、京都東山をはじめ各地に豊国社が建てられました。しかし、豊臣家の滅亡すると徳川家康の意向によって豊国大明神の神号は剥奪され、神社自体も廃絶したため、一時期姿を消していました。

明治維新で、大阪へ行幸した明治天皇が再興を命じたことが、豊国社の復活の契機となり、京都の豊国神社の分社として明治12年に創建されました。その後、大正10年に「豊国神社」として京都の豊国神社から独立しています。

創建当時に豊国神社があった場所は、現在の大阪市中央公会堂あたりだったそうです。

大正元年には現在の大阪市役所の場所に移転され、昭和36年に現在の場所である大阪城二の丸南に移転されています。

ちなみに、豊臣秀吉を主神とする豊国神社は、京都、大阪だけではなく、滋賀県長浜市と石川県金沢市、名古屋市、長浜市、福岡市などにもあります。

京都〝豊国神社〟と大阪〝豊国神社〟の違い

京都と大阪にある豊国神社ですが、実は大きな違いが2つあります。

2つの違いを詳しく見ていきましょう。

違い1:読み方

一つ目の違いは、読み方です。

京都と大阪どちらも漢字で書くと「豊国神社」ですが、その読み方が違います。

京都は「とよくにじんじゃ」大阪は「ほうこくじんじゃ」と読みます。

では、なぜ読み方が異なるのでしょうか?

それには、もう一つの違いが関係しています。

違い2:主祭神

この2つの神社、豊臣秀吉が祀られていることに違いはありません。

では、何が違うかというと、豊臣秀吉のみを祀っているのか、他にも祀られているのかという点です。

京都の豊国神社は、豊臣秀吉のみを主祭神としてお祀りしています。

対して、大阪の豊国神社は、豊臣秀吉以外にも、豊臣秀頼、豊臣秀長をお祀りしています。

この違いから、神社名称の読み方も変わったのではないかといわれています。

京都と大阪で豊国神社の正式には読み方は違っていますが、一般的にはどちらも「とよくにじんじゃ」と呼ばれることが多いようです。

京都の豊国神社の記事もあわせて見ていただくと、京都と大阪では、豊臣秀吉像も建物も違いがあるのが分かります。

【大阪城 豊国神社】アクセス基本情報


【大阪城 豊国神社】基本情報 

住所:大阪府大阪市中央区大阪城2-1
電話:0669410229
HP:http://www.osaka-hokokujinja.org/
アクセス:地下鉄四つ橋線・中央線「谷町四丁目駅」より徒歩約13分

電車で、森ノ宮駅(大阪環状線・地下鉄中央線・長堀鶴見緑地線)、谷町四丁目駅(地下鉄中央線・谷町線 )どちらの駅も下車にて徒歩5分ほどで大阪城公園入口にたどり着きます。公園内をゆったりと散歩しながら向かいましょう。

豊国神社自体は、それほど広い神社ではありません。

ですので、参拝時間は20分もかからないと思います。

ただし、大阪城の側にあるため、大阪城の天守閣をじっくり見たくなるでしょう。

お堀をめぐる金ピカの舟も、気になってくるのではないでしょうか。

緑を満喫できる、大阪城公園も散策したりしたくなりますよねぇ。

そんな感じで、

あっという間に軽く半日くらいは時間がかかると思って、計画して出かけた方が良いでしょう。

天守閣の目の前という絶好の場所に【ミライザ大阪城】という、もともとは1931年に「陸軍第四師団司令部庁舎」として、大阪城天守閣と同時期に建てられた歴史ある建物をリニューアルしたショップやカフェ、レストランが入っている施設があります。お買い物や食事もたのしめますよ。

観光も緑も、そしてお買い物や食事も楽しめる大阪城豊国神社に、ぜひ参拝してみてはいかがでしょうか。

Pickup

1

国内外を問わず、多くの人に人気の京都は、名所も多くて訪れたら、あちこち行きたくてどこに行こうか迷いますよね。 点在する観光スポットを巡る時に、バスや電車を利用する方も多いのですが、もうひとつ便利な交通 ...

2

「何事にも打ち勝つ開運の神」として全国で信仰されている「宮地嶽神社」の総本宮が、福岡県福津市にある「宮地嶽神社(みやじだけじんじゃ)」です。 宮地嶽神社は、もともと地元福岡では人気の神社なのですが、嵐 ...

3

全国に約900社ある愛宕神社(あたごじんじゃ) その総本社は、京都の愛宕山の山頂に鎮座しています。 標高924mの山頂に鎮座しているため、いつか参拝したいと思いつつ、なかなか訪れることができなかった京 ...

4

秋の京都は、赤や黄色に染まった美しい紅葉をあちこちで楽しむことができます。 その中でも紅葉名所として有名なのが「永観堂」です。 永観堂の紅葉の美しさは、平安時代から「秋は紅葉の永観堂」と謳われ、古くか ...

5

京都には、パワースポットがたくさんあります。 そんな中から今回は、縁結び&恋愛成就パワースポットと言われる神社を8社厳選してご紹介します。 ご紹介する神社はどれも、京都を堪能できる場所にありますよ! ...

6

京都には紅葉を楽しめるスポットが、数多くありますが、京都北区にある「光悦寺(こうえつじ)」も、青もみじや紅葉の時期には、多くの人が訪れる紅葉の名所です。 今回は、歴史的風土特別保存地区に指定され、美し ...

7

SNSがきっかけで、鏡のように映る紅葉の絶景が人気の観光スポットとなっている瑠璃光院、その絶景が見られるのは紅葉シーズンだけではありません! 今回は、京都・八瀬にある瑠璃光院の見どころや、誰でもフォト ...

8

以前は神社仏閣を参拝する目的はすごく限られている印象を持っていたのですが、実は神社仏閣の楽しみ方って人それぞれです。 仏像鑑賞や建築鑑賞、パワースポット巡りなどなど、中でも御朱印集めを楽しんでいる方は ...

9

春の新緑には青々とした緑、秋には真っ赤な世界が、渓谷を埋めつくす美しい景色を楽しみに多くの参拝者が訪れるお寺、それが京都東山にある東福寺です。 今回は、東福寺をご紹介します。 京都を代表する禅寺である ...

10

京都には、紅葉で有名な観光スポットがたくさんありますが、京都山科にある毘沙門堂(びしゃもんどう)もその中のひとつです。 天台宗五箇室門跡の一つにも数えられる毘沙門堂は、紅葉以外にも見どころがたくさんあ ...

11

京都嵯峨野は、多くの寺院が点在し人気の観光エリアとなっています。 そんな人気の嵯峨野に「祇王寺(ぎおうじ)」と言う、小さいながらも紅葉の名所として知られるお寺があります。 今回は、見事な庭園で知られ、 ...

12

京都のお土産の定番のひとつ「阿闍梨餅(あじゃりもち)」、 今では、全国の百貨店やお取り寄せもできる人気の和菓子ですが、阿闍梨餅は和菓子の名前で、お店の名前ではないのをご存知ですか? 今回は、京都の「満 ...

13

私が御朱印をいただきだした頃は、御朱印はそんなに世に知れ渡っている存在ではありませんでした。 今は、どこに行っても必ず自分たち以外にも、御朱印をいただく参拝者の方に出会います。 すっごく若い方や外国か ...

14

お寺や神社、お墓へ行き拝んだりお祈りすることを「おまいり」といいますね。 この「おまいり」を漢字で書くと、「お参り」と「お詣り」の二通りの書き方があります。 字は違うけど、何が違うのか良くわからないと ...

15

弘法大師の霊場を辿る四国八十八か所のお遍路は、日本の中でも最も有名な巡礼となっています。 今回は、全行程1,450キロメートルある「四国八十八ヶ所霊場巡拝」のまわり方、順番について、解説していきます。 ...

16

今回は、いつもご紹介している神社仏閣とは、ちょっと雰囲気の違う関帝廟(かんていびょう)について、お届けします。 神戸の中華街がある元町駅から歩いて15分ほどの場所に関帝廟(かんていびょう)があります。 ...

-神社