12月になると耳にする「事始め」。
事始めと言っても、対象となる「事」が何かによって、その日が違ってきます。
12月13日に言われる「事始め」は、正月を迎えるために準備を始める日とされています。(※地域によって違いあり)
今回は、事始めの日以降に京都で毎年行われる年末の恒例伝統行事、
東本願寺と西本願寺の「お煤払い」・北野天満宮の「終い天神」・東寺の「終い弘法」をご紹介します!
東本願寺・西本願寺「お煤払い」
12月13日の事始めが過ぎると、掃除や片付けを始めるお宅も多いのではないでしょうか?
京都の東本願寺と西本願寺では、毎年12月20日「お煤(すす)払い」が行われます。
お堂にたまった埃を払って、1年の汚れを綺麗に落としてお正月を迎えるための行事で、室町時代に始まったといわれています。
竹を細く割って先を少し曲げた形の「煤竹(すすだけ)」と呼ばれる竹の棒を両手に持った人たちが、横一列になって畳をたたきながら進んでいくと、「1年にこんなにも埃がたまるのか!」と思うほどものすごい勢いで埃が舞い上がります。
その誇りを後ろから大きな扇を持った人たちが、一斉に外へとあおぎ出します。
本願寺のお堂の煤を払うためには、かなりの人数が必要なため全国から門徒や奉仕団の方が集まります。
2019年まで本願寺のお煤払いは一般参加者を募集していましたが、コロナウイルス流行後は、残念ながら規模が縮小され一般参加者の募集はされていません。
「お煤払い」詳細
日程:毎年12月20日
時間:午前7時頃ー西本願寺
午前9時頃ー東本願寺
西本願寺住所:京都市下京区堀川通花屋町下る本願寺門前町
HP:https://www.hongwanji.kyoto/
東本願寺住所:京都市南区九条町1番地
HP:https://toji.or.jp/
北野天満宮「終い天神」
天満宮と言えば、菅原道真が祀られている神社です。
北野天満宮では、祭神である菅原道真の誕生日が6月25日、亡くなった日が2月25日だったことから、毎月25日には縁日が開かれています。
中でも12月25日は「終い天神」と呼ばれ、多くの参拝者で賑わいます。
毎月開催の縁日の日よりも多くの露店が参道に並び、年末ならではのお正月の縁起物も数多くみられます。
参道を埋め尽くすほどの露店と参拝者で活気づく様子は、京都の年末の風物詩となっています。
「終い天神」詳細
日程:毎年12月25日
時間:早朝~
※日没から21時までは境内がライトアップされます。
住所:京都市上京区馬喰町
HP:https://kitanotenmangu.or.jp/
東寺「終い弘法」
東寺と言えば、高野山と善通寺と並び、弘法大師の三大霊跡に数えられる寺院です。
東寺では、弘法大師空海の命日にちなみ毎月21日には「弘法市」が催されます。
弘法市では、境内に古道具や古美術などの露店が並び、北野天満宮の「天神市」とともに京都の有名な市となっています。
弘法市は元々は、年1回だけ、弘法大師空海の命日である3月21日に行われていたのですが、1239年以降毎月行われるようになったそうです。
そんな弘法市の中でも、12月21日に催される市は「終い弘法(しまいこうぼう)」と呼ばれ、京都の冬の風物詩となっています。
五重塔を背に、露店がずらりと1000軒ほど並び、お節料理の食材やお正月飾りなどを買い求める参拝者で、終日賑わいます。
ちなみに、1年の最初に行われる1月21日の市は「初弘法(はつこうぼう)」と呼ばれ、こちらもかなりの賑わいになります。
「終い弘法」詳細
日程:毎年12月21日
時間:早朝~16時ごろまで
住所:京都府京都市南区九条町1
HP:https://toji.or.jp/
さいごに
12月13日の事始めの日が来ると、京都の祇園(ぎおん)などの花街で、芸妓さん舞妓さんが師匠やお茶屋にご挨拶に行く風習があります。
芸妓さん舞妓さんが着物姿で並んで歩き、あいさつに回る姿もまた、京都の年末の風物詩となっています。
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