寺院

金沢|妙立寺(忍者寺)一見の価値あり!カラクリの連続に驚きが止まらない!!

石川県金沢市に妙立寺(みょうりゅうじ)と言う日蓮宗のお寺があります。

通称「忍者寺」と呼ばれているため、忍者寺と言った方がピンとくる方が多いかもしれません。

忍者寺は、金沢観光のガイドブックに必ず載っていて、連日多くの人が訪れる金沢の名所になっています。

今回は、金沢の人気の観光スポット「妙立寺(忍者寺)」をご紹介します。

建物の中は撮影禁止のため、中の様子はご紹介できませんが、

「このお寺がなぜ忍者寺と呼ばれるか?」「なぜ忍者寺ができたか?」など、参拝したからこそわかる魅力と、カラクリの数々をお伝えします!!

迷路のようなお寺で驚きとワクワクの参拝後は、「にし茶屋街」まで歩いて3分ほどなので、小京都金沢観光も満喫できますよ!!


妙立寺(忍者寺)の歴史と疑問

「忍者寺」は、加賀3代藩主前田利常公が、寛永20年(1643年)に金沢城内にあった祈願所を移し建立した日蓮宗のお寺です。

さきほどもお伝えしましたが、通称「忍者寺」の本当の名前は「正久山 妙立寺(みょうりゅうじ)」と言います。

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ちょっと疑問なんだけど
なんで金沢城内にあったものをわざわざ移したんだろ?

だよね
それに、忍者寺って呼ばれてるのも気になる

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このような疑問を持った方も多いのではないでしょうか?

そこで、この疑問について解説していきましょう。

なぜ忍者寺ができた?

前田利家公が金沢城内に設立した祈願所を、三代目前田利常公が金沢城近くに移築建立したのは、さきほども書いたように1643年です。

移築された頃は、徳川幕府が全国統一を目指し目を光らせていた時期と重なっています。

そのためこの時期には、ほんの些細な理由によって多くの諸大名家が取り潰されていました。

そこで、利常公は考えました。

幕府に対してはあえてバカ殿を演じながら、万が一に備えて幕府の攻撃を迎え撃つ準備をしていたのです。

その一番ともいえる策が「忍者寺」でした。

まずは、徳川幕府の加賀征伐に備え、山城の役割をもたせた寺院群を寺町台につくりました。

そして、妙立寺はそれらの監視所として金沢城内から現在地に移築されたのです。

祈願所でありながら、監視所としての裏の役目も担っていたわけです。

なぜ忍者寺と呼ばれてるの?

祈願所でありながら、監視所としての裏の役目も担う忍者寺ですが、その役目を聞いても忍者とは何の関係もなさそうですね。

実際、忍者寺と呼ばれていますが、忍者寺は忍者とは何の関係もないお寺です。

では、なぜ忍者寺と呼ばれるのでしょうか?

それは、1度入ったら2度と出られないと言われる迷路のような複雑な建築構造やカラクリの数々が由来しています。

忍者寺の名前の由来になったカラクリをご紹介

そう聞いてから訪れる方が多いと思いますが、これが実際行ってみると、とにかくカラクリがすごい!

ここで、ほんの一部ですが、そのカラクリをご紹介していきましょう!

外観は2階建てなのですが、中に入ってみるとそこは、4階建て7層(中2階段・中々2階)23部屋29階段となっています。

当時は3階建て以上は禁止されていたため、2階建てを装った造りとなっています。

そして一見めっちゃデカいだけに見える畳一畳の大きさの賽銭箱は、実は深さ2mもある落とし穴!!

物置の戸を開いて床板をめくると出てくる隠し階段!!

本堂裏隠し階段には、なんとオートロックのような仕掛けがあって、床板をめくると奥に石階段があり逃げられるけれど、外からは開かない仕組みになっています。

切腹の覚悟をしているため中からは開けられない仕組みになっている切腹の間は、幸いなことに実際使われた記録はないそうです。

深さ25m程もあるという伝説の井戸は、茶水に利用されましたが、井戸の途中に横穴があり、その穴は金沢城まで続いていて城まで逃げることもできたと言われています。しかし実際に中を調査した方はいないため、本当に続いているかは謎だそうです。

他にも階段の段の部分が障子になっている、明かり取りとそこに映る敵を槍で刺したりできる明かり取り階段落とし穴階段に思いもよらぬところに扉があったり・・・。

これでもかというくらいカラクリだらけで頭の中は、プチパニックなのですが、そこに4階建て7層という迷路のような建物の造りが加わって、もう完全パニック状態になります。

聞いているのと、実際行って見るのとでは、感じ方がこうまで違うのかと言う驚きの連続で、忍者とは一切関係ないけど「忍者寺」と呼ばれている理由が、まさに忍者のようなカラクリ仕掛けが至る所ににあるお寺だからだと痛感します。

アッと驚くカラクリ満載「忍者寺」参拝!予約は必要?当日の流れは?

ガイドさんなしでは一度入ると出られないといわれている「忍者寺」では、自由に散策ではなく、まず本堂でお寺の由来などを聞いたあと、小グループに分かれてガイドさんと「忍者寺」内を巡ります。

そんな「忍者寺」は、お堂内の拝観には予約が必要です。

当日、空きがあれば入れますが、予約をしていく方が確実です。

ちなみに、今回参拝した時は、そんな事情を知らずに予約なして訪れました。

運がいいことに、空きがあり到着してすぐに開始されるガイドに参加することができましたが、かなりの人気で平日にもかかわらず参加の回は定員数満席でした。

終わって外に出ると、門前で予約をしていなくて参拝できないと諦めているご家族を目にしました。

おススメできる見ごたえがあり歴史を感じられるお寺なので、ぜひ予約をして拝観してみて下さいね!

忍者寺の予約方法

まずは、拝観情報は以下の通りです。

<正久山 妙立寺(忍者寺)拝観情報>

◯ 拝観時間 9:00〜16:00
◯ 拝観料 大人1,200円、小学生800円
◯ 予約は電話のみ(076-241-0888)

※2023/8現在

予約の前には、人数と希望日時を決めておきましょう!

電話受付時間は、午前8時半から午後5時までです。

ちなみに、1月1日2日と法要日はお休みとなっています。

当日空きがあれば、当日予約や参加も可能ですが、各時間に定員が設けられていて、定員になりると締め切られるので、遠保から訪れる方は、予約必須です!

妙立寺(忍者寺)参拝

本堂前から見た「忍者寺」です。

写真が分かりにくいですが、
建物を外から見ても、2階建てかな?という感じです。

でも 実は、4階建7層29階段という複雑な構造で、部屋数は23もあるのです!

本堂の屋根のアクセントである屋根突端部のガラス張りの望楼です。

実は、見張り台の役割を持っていて、金沢城へ光による通信も可能だったそうです。

望楼へは、庫裏の三階にある茶室「霞の間」から階段通路を通っていくのだそうです。

1度入ったら2度と出られないと言われる迷路のような複雑な建築構造は、一見の価値ありです!!

にし茶屋街で金沢を満喫!!

複雑なカラクリの忍者寺でワクワクドキドキ体験をした後は、徒歩で「にし茶屋街」へ!!

忍者寺から、にし茶屋街へは徒歩3分程です。

金沢の観光名所といえば「ひがし茶屋街」を思い浮かべる方も多いと思いますが、「にし茶屋街」は、ひがし茶屋街と主計町茶屋街と並ぶ金沢三茶屋街のひとつです。

にし茶屋街は、伝統的な出格子の茶屋様式の家並みが続く、今でも一見さんお断りの花街、金沢の金沢三茶屋街の中で芸妓さんが一番多くいる場所で、小さな茶屋街ですが、菓子店やカフェなどもあって、古都金沢を味わえる趣のある街並みと落ち着いた雰囲気も味わえます。

にし茶屋街の中程にある「西茶屋資料館」は、お茶屋「吉米楼」の跡地で、お茶屋さんの様子が再現されたお部屋が見学もできますよ。

カフェゆったりとした時間を過ごすのもオススメです。

【妙立寺】アクセス基本情報


【妙立寺】基本情報

住所:石川県金沢市野町1丁目2−121
電話:076-241-0888
拝観時間:9:00~16:00
拝観料:1200円
HP:http://www.myouryuji.or.jp/
アクセス:JR金沢駅より金沢駅より金沢市バス「広小路」下車、徒歩約2分

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