JR・京阪電車の「東福寺駅」と言えば、「東福寺」を思い浮かべる方がほとんどでしょうが、せっかく東福寺に行ったら是非参拝していただきたい神社があります。
それが、東福寺駅から徒歩2分程の場所に「瀧尾神社」です。
あまりにも東福寺が人気の観光スポットとして知られているため、近くにありながら影の薄い印象のある瀧尾神社ですが、迫力の全長8メートルにも及ぶ龍の彫刻を見るだけでも、参拝の価値あり!
しかも、金運・仕事運に恵まれるパワースポットとしても知られている神社なんですよ!
瀧尾神社(たきおじんじゃ)の歴史
瀧尾神社は、京都屈指の紅葉の名所として名高い東福寺から徒歩15分弱の場所にあります。
JR・京阪電車の東福寺駅からなら北へ徒歩約2分ほどです。
神社の創建は不詳ですが、歴史は古く「源平盛衰記」には「武鶏ノ社」の旧名が記されています。
もとは別の場所にあったのですが、応仁の乱などで移転を繰り返し、豊臣秀吉の大仏殿建立に伴い現在の地へと遷されました。
江戸時代の初期に社殿を修理、名を瀧尾神社とされました。
大丸百貨店の創業者である下村彦右衛門が行商だったころから、自宅(伏見区京町)から毎朝欠かさずお参りをしていたことから、金運・仕事運に恵まれるパワースポットとしても知られている神社です。
現在の社殿は、大丸百貨店の繁栄は瀧尾神社のご利益のおかげだと、江戸時代後期に大丸百貨店創業家の下村家の寄進より、移築・改築、整備されたのだそうです。
ちなみに本殿は、降雨・止雨、水を司る龍神、高龗神(たかおかみのかみ)を祀った貴船神社の奥院旧殿が移築されたものです。階段の下には御幣を持った愛嬌のあるお猿の彫刻も見られます。
昭和59年、境内の建築は京都市指定有形文化財に指定されています。
現在は、境内のあちこちで、修復工事が進められています。
一見の価値あり!全長8メートルの“龍”
境内には、本殿、幣殿、拝殿、手水舎などがあり、それぞれ京都市の指定文化財でもある建築には見事な彫刻が施されています。
そして、何と言っても瀧尾神社の一番の見所は拝殿天井の龍の彫刻です!
彫刻は、京の彫物師・九山新太郎によるものとされています。
禁門の変で消失した祇園祭の大船鉾が、2016年再現された際に、船首の龍頭は瀧尾神社の龍を参考に新調されました。
全長は、8メートルにもなり、その立体的で躍動を感じる姿は一見の価値ありです。
この龍が、夜な夜な水を飲みに川へ行くと周囲で恐れられ、龍を封じるために金網を設置した時期もあったようです。
今は網は無く、柵越しにその姿を見ることができます。
細部も手の込んだ素晴らしく、金色の玉もあります。
幣殿や色々な場所に阿吽の龍に鶴・鳳凰や干支の動物などなど、多くの彫刻を見ることができます。
こんなに迫力の彫刻があるのに、混雑しているという心配もなく、ゆっくりと彫刻を堪能することが出来るので、ゆっくり色んな方向から彫刻を楽しんでくださいね!
瀧尾神社の摂社末社
瀧尾神社の境内、本殿の右手側に大山祇命や木之花咲耶姫・瓊々杵尊を祀る三嶋神社があります。
三嶋神社では、例年10月に鰻放生大祭が行われます。
関係業者や飲食関連に関わる多くの人が訪れ祈願をするそうです。
三嶋神社の右側には、愛宕神社・大丸繁栄稲荷・金刀比羅宮・瀧尾天満宮が祀られています。
【瀧尾神社】アクセス基本情報
【瀧尾神社】基本情報
住所:京都府京都市東山区東山区本町11丁目718
電話:0755312551
アクセス:東福寺駅から歩いて2分
東福寺駅から歩いて10分ほどの場所には、京都の人気観光スポットとして有名な「東福寺」があります。
是非、合わせて参拝して、東福寺の美しい境内と紅葉を楽しんでくださいね!