寺院 未分類

カラフルかわいい京都に出会える『八坂庚申堂』

こんにちは。

【夫婦でお参り】のHOKI & MIYUです。

今日もポチポチと、神社仏閣に関わる情報をお届けします。

京都の観光名所がたくさんある東山を散策していると、カラフルで変わった形のお守りが境内にたくさん奉納されているお寺があるのをご存知ですか?カラフルな〝くくり猿〟がフォトジェニックでかわいいと、人気のお寺です。

今日は、そんな「八坂庚申堂(やさかこうしんどう)」について、お届けします。

「八坂庚申堂(やさかこうしんどう)」の歴史

「八坂庚申堂(やさかこうしんどう)」は、京都市東山区にあります。

京都東山は、清水寺や八坂神社、五重塔で知られる法観寺など、有名な神社仏閣がおおく、四季折々の景色と歴史を感じる町並みを楽しめることから、一年を通して多くの観光客で賑わいます。

そんな魅力溢れる東山の人気スポットの一つとなっているのが「八坂庚申堂(やさかこうしんどう)」です。

正式名称は「大黒山延命院金剛寺」で、地元の方から「八坂の庚申さん」の愛称で親しまれています。

八坂庚申堂は、日本三大庚申のひとつで、中国の道教由来の庚申信仰を日本で最初に始めたお寺です。

ご本尊は「青面金剛(しょうめんこんごう)」で、この青面金剛は、飛鳥時代に京都の豪族秦氏(はたし)の守り神として祀られました。

平安時代になり、浄蔵貴所(じょうぞうきしょ)が一般の方も青面金剛をお参りできるようにと、960年に創建したのが八坂庚申堂です。

『くくり猿』のお守りで欲を捨てて願いを叶える

八坂庚申堂では願いを持ち続けるのではなく、「欲を捨てる」と願いが叶うと言われています。その欲を捨てるために使われるのが“くくり猿”と呼ばれる一見お手玉のようにみえるお守りです。

このくくり猿は、カラフルな布地で作られていいて境内のいたるところにくくりつけられ、奉納されています。その様子が、丸くてカラフルでとってもかわいいですが、実は、「くくられて動けなくなった猿」の姿のお守りです。

ちょっと残酷にも思えますが、なぜ猿がくくられているのかというと、欲望のままに行動する猿を動けなくなった姿にすることで、欲に走らないよう人間を戒めているのだそうです。


人間は誰でも夢や希望を持っているものですが、夢を叶えようする余り欲が湧いてきて、心が乱れることがあります。そんな時、欲に走らないよう戒めてくれるのが「くくり猿」です。

そのため、くくり猿に願いを込めて欲をひとつ我慢すると、願いを叶えてくれと言われています。

くくり猿のお守りで祈願する前に、まずはお参りしてくださいね。

上の写真が「くくり猿」です。色んな色や柄のくくり猿が並べられていて、好きなものを選びます。

このくくり猿に「願いごと」「名前」「日付」をペンで書き込み、境内に吊るすと願いが叶うと言われています。

お店の軒先の「くくり猿」

八坂庚申堂の周辺の民家やお店八坂の塔界隈の軒先にも「くくり猿」を見ることができます。

これは、八坂庚申堂で願掛けに「くくり猿」で奉納するのにならっているそうで、5匹のくくり猿をつるし「ご縁(5猿)」で、お客様とよい御縁ができますようにという願いが込められています。

また、上から順に小さくなっているのは、一番上の大きいのがお父さん、二番目はお母さん、三番目からは子供というように家族の身代わりと厄除けと、お客様の幸せを祈願する意味があります。

くくり猿は、他の地域にもある?

くくり猿は、奈良市奈良町庚申堂では「身代わり猿」と呼ばれています。

岐阜県飛騨の「さるぼぼも同じじゃないの?」と、思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか?似ていますが、さるぼぼと、くくり猿の形は少し違うそうです。

また、意味合いも違っていて、飛騨で赤ちゃんのことを「ぼぼ」と言うことから、さるぼぼは猿の赤ん坊という意味で、『災いが去る(猿)とか家内円(猿)満』などの縁起ものとされています。

「見ざる、言わざる、聞かざる」がいる境内

「見ざる、言わざる、聞かざる」といわれる両手で目、耳、口を隠している三匹の猿は、庚申信仰ととともに日本に伝わってきたといわれています。

そのため、八坂庚申堂の境内では「見ざる、言わざる、聞かざる」も目にすることができます。

三門の上に、三猿が並んでいます。

こちらにも三匹の猿が並んでいます。

かわいい色んな姿の三匹の猿を見ることができますよ。

蒟蒻炊きで無病息災

八坂庚申堂では、年に6日ある庚申の日に蒟蒻炊き(こんにゃくだき)が行われます。

蒟蒻炊きは、八坂庚申堂を建立した浄蔵貴所(じょうぞうきしょ)が、父親に蒟蒻を食べさせて病気を治したという話にちなんで行われるようになった行事です。

蒟蒻の形がかわっていて、猿の形にくり抜かれています。

この蒟蒻を北を向き、無言で3つ食べると「無病息災」の効果があるといわれています。

年に6日ある庚申の日には、もうひとつ庚申待ちという行事も行われます。

ご本尊である「青面金剛」が、庚申日に体内から出てきた三尸の虫を食べるといわれていることから、この日に一晩一心に拝むことで、どんな願いごとも叶うといわれています。

八坂庚申堂へのアクセス

八坂庚申堂は、清水寺や八坂の塔のすぐそばにあります。

所在地は、 京都府京都市東山区金園町390 

市バスの最寄りバス停は「東山安井」下車して徒歩約4分、京阪の場合「祇園四条」駅下車して徒歩約15分となります。

八坂庚申堂からは、八坂の塔(法観寺)~二寧坂(二年坂)~産寧坂(三年坂)を散策しながら清水寺に向かうコースがオススメです。

八坂庚申堂の山門を出て、横を見ると上の写真のように、八坂の塔がすぐ側にみえています。

世界遺産の清水寺に行くには、坂道を登っていくのですが、京都観光を楽しみながら歩けるので、苦になることもありません。

清水寺とは逆方向に歩くとすぐ、「ねねの道(ねねの小径)」を楽しめます。北側に行くと、ねねのお墓がある高台寺・坂本龍馬のお墓がある京都霊山護国神社・八坂神社・円山公園などがあり、こちらも散策におすすめです。

観光スポットをまとめて巡れて、カラフルでフォトジェニックな写真撮影もできる八坂庚申堂へお参りしてみてはいかがでしょうか。

それでは、また。

Pickup

1

京都宇治市の「三室戸寺」は、「花の寺」として有名な寺院です。 四季を通じてシャクナゲ、つつじ、あじさい、蓮の花などの花々が咲き、 また、境内の新緑や紅葉、雪景色など、四季折々の表情が楽しめるお寺です。 ...

2

京都には、パワースポットがたくさんあります。 そんな中から今回は、縁結び&恋愛成就パワースポットと言われる神社を8社厳選してご紹介します。 ご紹介する神社はどれも、京都を堪能できる場所にありますよ! ...

3

京都にある善峯寺(よしみねでら)は、桜や紅葉、また立派な松があることで知られています。 そして、もうひとつ、梅雨の時期のお楽みが「紫陽花」です。 善峯寺の紫陽花は、京都でも一、二を争う名所として有名で ...

4

普段は非公開の建仁寺の塔頭「両足院」ですが、庭園の半夏生の開花にあわせ、毎年初夏の特別公開が行われます。 今回は、両足院の特別公開をご紹介します。 両足院(りょうそくいん) 両足院は、臨済宗建仁寺の塔 ...

5

京都の人気観光スポット平安神宮ですが、その奥に「神苑」名勝池泉回遊式の庭があるのをご存じですか? 平安神宮は拝観時間内参拝自由で拝観料はかかりませんが、その奥の神苑の見学には通常拝観料金が必要です。 ...

6

以前は神社仏閣を参拝する目的はすごく限られている印象を持っていたのですが、実は神社仏閣の楽しみ方って人それぞれです。 仏像鑑賞や建築鑑賞、パワースポット巡りなどなど、中でも御朱印集めを楽しんでいる方は ...

7

京都・妙心寺の塔頭で、妙心寺境内の東側に位置する東林院(とうりんいん)は、本堂前庭に十数本の沙羅の木があり、その花が美しい寺として有名です。 東林院は通常非公開の寺院ですが、毎年3回特別公開が行われて ...

8

京都の紅葉スポットとして有名な「真如堂(しんにょどう)」ですが、実は本堂裏には1000株の紫陽花があり、知る人ぞ知る紫陽花の撮影スポットとなっているのをご存じでしょうか? 今回は、真如堂の紫陽花をご紹 ...

9

全国に約900社ある愛宕神社(あたごじんじゃ) その総本社は、京都の愛宕山の山頂に鎮座しています。 標高924mの山頂に鎮座しているため、いつか参拝したいと思いつつ、なかなか訪れることができなかった京 ...

10

京都嵯峨野は、多くの寺院が点在し人気の観光エリアとなっています。 そんな人気の嵯峨野に「祇王寺(ぎおうじ)」と言う、小さいながらも紅葉の名所として知られるお寺があります。 今回は、見事な庭園で知られ、 ...

11

京都のお土産の定番のひとつ「阿闍梨餅(あじゃりもち)」、 今では、全国の百貨店やお取り寄せもできる人気の和菓子ですが、阿闍梨餅は和菓子の名前で、お店の名前ではないのをご存知ですか? 今回は、京都の「満 ...

12

私が御朱印をいただきだした頃は、御朱印はそんなに世に知れ渡っている存在ではありませんでした。 今は、どこに行っても必ず自分たち以外にも、御朱印をいただく参拝者の方に出会います。 すっごく若い方や外国か ...

13

お寺や神社、お墓へ行き拝んだりお祈りすることを「おまいり」といいますね。 この「おまいり」を漢字で書くと、「お参り」と「お詣り」の二通りの書き方があります。 字は違うけど、何が違うのか良くわからないと ...

14

弘法大師の霊場を辿る四国八十八か所のお遍路は、日本の中でも最も有名な巡礼となっています。 今回は、全行程1,450キロメートルある「四国八十八ヶ所霊場巡拝」のまわり方、順番について、解説していきます。 ...

15

今回は、いつもご紹介している神社仏閣とは、ちょっと雰囲気の違う関帝廟(かんていびょう)について、お届けします。 神戸の中華街がある元町駅から歩いて15分ほどの場所に関帝廟(かんていびょう)があります。 ...

16

2023年は卯年です。 干支にちなんだ神社仏閣に参拝して開運祈願めぐりをしてみてはいかがでしょうか? 今日は、京都の卯年とゆかりの深い神社・寺院の中から厳選した5社寺をご紹介します! ちょっと残念なお ...

-寺院, 未分類