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美しい紅葉のトンネルの参道を抜けて自然豊かな境内へ|京都・光悦寺

京都には紅葉を楽しめるスポットが、数多くありますが、京都北区にある「光悦寺(こうえつじ)」も、青もみじや紅葉の時期には、多くの人が訪れる紅葉の名所です。

今回は、歴史的風土特別保存地区に指定され、美しい景観と歴史を感じる「光悦寺(こうえつじ)」の見どころやアクセス方法をご紹介します。

光悦寺(こうえつじ)とは

「光悦寺」は江戸時代の芸術家・本阿弥光悦のゆかりのお寺です。

本阿弥光悦が、1615年に徳川家康によって与えられたこの場所に草庵を結んだのが、光悦寺のまりと言われています。

文化人で、琳派の創始者である光悦は、この場所に一族や芸術仲間たちと移り住んで芸術村を築き、数々の芸術作品が生まれたのだそうです。

そして、その場所に寺が創建されたのは、光悦の死後のことでした。

光悦寺の見どころ

光悦寺のある鷹峰は、紅葉の名所として知られています。

そしてまた、光悦寺の境内も鮮やかな色に染まります。

そんな光悦寺の見どころをご紹介します。

夏は“青もみじ”・“紅葉”のトンネルを抜けて参拝

光悦寺の小さな門をくぐると、細い参道の両側には楓、もみじのトンネルが続きます。

夏の時期には、青々として眩しい“青もみじ”の爽やかな道ができ、

そして秋には、真っ赤に染まった鮮やかな参道を楽しめます。

見事に紅く染まった紅葉を堪能できる見頃の時期は、例年11月中旬から下旬にかけてです。

※参道の撮影は禁止となっています。

7つの茶室と自然豊かな庭

光悦寺は、歴史的風土特別保存地区に選定されて、静かで自然に溢れています。

光悦寺の自然豊かな庭園には、大虚庵、三巴亭、了寂軒、徳友庵、本阿弥庵、騎牛庵、自得庵と呼ばれる7つの茶室があります。

「大虚庵(だいきょあん)」は、本阿弥光悦が晩年過ごしたとされる草庵の名前が付けられています。


また、「三巴亭(さんばてい)」には、光悦の木像が安置されているそうです。

こちらは「了寂軒(りょうじゃくけん)」です。

「徳友庵(とくゆうあん)」は、本阿弥光悦の号である「徳友斎」から名づけられています。

こちらは「本阿弥庵(ほんあみあん)」です。

光悦寺からは、鷹峰三山と言われる鷹ケ峰、鷲ケ峰、天ケ峰を望めます。

本阿弥庵や徳友庵などの茶室の付近からの鷹峰三山の眺めは、本当に美しいです。

光悦寺は、全体的に迷路のようなお庭に茶室が点在する不思議な雰囲気のお寺で、自然も含め美しい景色を楽しめる寺院でした。

光悦垣(こうえつじがき)

光悦寺の茶室の周りにある垣根は、光悦垣(こうえつじがき)と呼ばれています。

光悦垣は、竹が菱形の模様に組まれていて、今ではいろいろな場所で見られますが、光悦寺の垣根が起原と云われています。

竹を使った垣根が美しく、茶室やまわりの緑と織りなす独特の光景が、絶妙に調和し美しさを演出しています。

【光悦寺】アクセス基本情報


【光悦寺】基本情報

住所:京都府京都市北区鷹峯光悦町29
電話:0754911399
拝観時間:8:00~16:30(紅葉時8:30~16:30)
拝観料金:通常400円(紅葉時500円)
アクセス:市バス「源光庵前」下車徒歩約3分

※2023/5時点

光悦寺の最寄り駅は、地下鉄烏丸線 「北大路駅」です。

ただし、最寄りの北大路駅からまだ3kmほどあるので、歩くのは厳しいくバス必須になります。

京都駅からのアクセスは、市バス9系統に乗車「上堀川」で、北1系統のバスに乗り換えて「源光庵前」で下車すると、そこから徒歩3分ほどです。

駐車場はありますが、時期によって有料になったり、使用できない場合があるのでご注意ください!

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