普段は非公開の建仁寺の塔頭「両足院」ですが、庭園の半夏生の開花にあわせ、毎年初夏の特別公開が行われます。
今回は、両足院の特別公開をご紹介します。
両足院(りょうそくいん)
両足院は、臨済宗建仁寺の塔頭寺院です。
ご本尊は、阿弥陀如来⽴像です。
室町時代1358年に、建仁寺第三十五世・龍山徳見(りゅうざんとくけん)によって創建されました。
開山当初は、「知足院」と称していました。
上の写真は、両足院の北に位置する毘沙門天堂です。
三体の毘沙門天が祀られています。
この毘沙門天堂の狛犬は「犬」ではなく「寅」です。
毘沙門天が聖徳太子の前に現れたのが、寅年、寅の日、寅の刻だっだそうで、両足院では狛寅だけではなく、香炉や灯篭にも寅が彫られていたり、寅をモチーフにした置物型の寅みくじもあります。
“半夏生の寺”「両足院」初夏の特別公開2023年日程は?
毎年開催される初夏の半夏生の庭園特別公開
2023年の日程をご紹介します。
特別公開日時*2023年6月1日(木)~7月10日(月)11:00~16:00(閉門16:30)
拝観料*大人1000円 中高生500円(本堂参拝 書院拝観 庭園散策を含む)
団体20名様以上 大人 900円
感染症の関係で変更になることもありますので、ご注意ください。
また、安全を配慮し入場人数が制限される場合があります。
半夏生の寺「両足院」の見どころ
両足院の見どころの一つとなっているのが、京都府の名勝庭園に指定されている池泉回遊式庭園です。
そして、初夏の風物詩になっているのが、この池泉回遊式庭園の池の周りを彩る半夏⽣です。
それでは、2021年の特別拝観の時の様子をご紹介していきます。
半夏生は、初夏になると緑の葉の一部を残して白くなります。
葉が白っぽく半分お化粧したようになる姿を楽しむことができます。
もうすでに、葉の先が白く染まりだしていました。
池泉回遊式庭園の他の見どころもご紹介していきましょう。
こちらは、閼伽井庭(あかいにわ)と呼ばれる坪庭で、方丈と庫裏の間で見ることができます。
小さいながら静寂を感じるお庭です。
桃山時代に作庭されたと伝わっている
方丈前庭(ほうじょうまえにわ)です。
建物からも庭を楽しめます。
庭園は、建物を取り囲むように造られており、後述の書院庭園と石畳で繋がっています。
方丈の廊下を進むと大書院(だいしょいん)、その前庭が名勝庭園に指定されている書院前庭(しょいんまえにわ)池泉回遊式庭園です。
上の写真、書院前庭の北側の建物、向かって左手が茶室の水月亭(すいげつてい)で、右手が臨池亭(りんちてい)です。
大きな寺院ではありませんが、整っていて穏やかな空気が流れてる寺院です。
【両足院】アクセス基本情報
【両足院】基本情報
住所:京都府京都市東山区大和大路通四条下る4丁目小松町591
電話:0755613216(電話受付10:00~16:00)
HP:http://www.ryosokuin.com/
アクセス:京阪「祇園四条駅」から徒歩約7分、阪急「河原町駅」から徒歩約10分
※通常非公開の寺院です。
両足院は建仁寺の境内にあります。
JR京都駅からのアクセスは、市バスの206系統・100系統にて、「四条京阪」下車南へ徒歩約5分、「東山安井」下車安井通りを西へ徒歩約3分です。
京都の観光スポットとしても人気の八坂神社から歩いて10分もかからない場所にあるので、八坂神社と一緒に建仁寺にも訪れてみてはいかがでしょうか。
両足院は、通常は非公開の寺院です。
初夏の特別拝観の時期は拝観可能になるので、美しい庭の半夏生を見ながら穏やかな時間を過ごすのも良いですよ!