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日本初の世界遺産・聖徳太子ゆかりの地「法隆寺」世界最古の木造建築の数々を堪能

修学旅行で訪れる有名スポット、日本で初めて登録された世界遺産と言えば、奈良の法隆寺です。

今回は、最古のパワースポット法隆寺の見どころをご紹介します!

法隆寺の歴史

法隆寺は、奈良県生駒郡斑鳩町にある世界最古の木造建築を有するお寺です。

1993年、日本で初めて「法隆寺地域の仏教建造物」として、世界遺産に登録されました。

法隆寺は、今から約1400年前の607年、聖徳太子(厩戸皇子)によって創建されました。

もともとは聖徳太子の父である用明天皇が、自らの病気平癒のために発願したのですが崩御、聖徳太子がその遺志を継いで推古天皇とともに、法隆寺を完成させました。

日本書紀によると、法隆寺は670年に火災のためすべてが消失し、その後、711年までに再建されています。

聖徳太子が住んでいた斑鳩宮(いかるがのみや)の隣に建てられました。

そのため「斑鳩寺(いかるがでら)」とも呼ばれています。

世界遺産法隆寺の参道沿い、南大門前にある高評価の宿はこちら


見どころ満載 法隆寺

法隆寺は、東大門を境に西院伽藍と東院伽藍に分かれ、世界最古の木造建築が立ち並んでいます。

広大な境内で歴史的建造物や仏像をじっくりと鑑賞するためにも、たっぷり時間をとって訪れていただきたい場所です。

南大門からまっすぐに延びる参道を行くと、正面に中門(ちゅうもん)が見えて来ます。

中門の先は、西院伽藍、金堂や五重塔がある法隆寺の中核となっています。

中門は国宝に指定されており、
その特徴は、正面が四間二戸と入口が二つある形で、卍崩しと人字型の割束を配した高欄を備えた飛鳥時代の様式となっています。

本来は、西院伽藍の入口ですが、現在は中門からは出入りできなくなっています。

中門から左手の受付から西院伽藍に入ると、まずは五重塔が目の前に現れます。

法隆寺のシンボルともいえ五重塔は、31.5mもの高さを誇ります。

五重塔は、上に向かって屋根が小さくなっているのが特徴で、塔を支える心柱や木組みの構造は、地震の揺れをやわらげる効果があります。
現代でもスカイツリーなどの建築物にこの技術が応用されて使われています。

また、網越しにしか見られないのですが、中には彫塑群が安置されています。
奈良時代初期のもので80点ほどが国宝に指定されています。

五重塔と並んで建つ金堂は、現存する最古の木造建築です。

卍崩しの高欄などの飛鳥時代の建築様式がみられます。

外観では、2階建てのように見えますが、1階しかありません。
2階に見える部分の柱には、見事な昇り龍と下り龍を見ることができます。

中には、飛鳥彫刻を代表する釈迦三尊像を始め、薬師像や四天王像、鎌倉期の阿弥陀三尊像、平安期の毘沙門・吉祥天像が安置されています。

金堂と五重塔の北側に大講堂があります。

延長3(925)年に焼失しましたが、正暦元(990)年に再建されました。

中には、国宝の薬師三尊像、重要文化財の四天王像が安置されています。

また、西院伽藍を囲む回廊も、飛鳥時代の建築物で国宝に指定されています。

回廊を通り東大門を抜けて歩いて行くと、東院伽藍が見えてきます。

東院伽藍は、聖徳太子が住んでいた斑鳩宮跡に造られました。

その中心には、夢殿と呼ばれる八角円堂があります。

夢殿は東院の本堂で、聖徳太子の供養のために建てられました。

ご本尊は、聖徳太子の等身を模したといわれる救世観音菩薩で、春季と秋季の年に2回、開帳されています。

法隆寺の広大な境内をゆったりと歩くとき、その敷地を取り囲む塀にも目を向けてみてください。

粘土を棒で一層ずつ何層にも突き固める「版築」と呼ばれる工法で作られた築地塀は、桃山~江戸時代のもので、重要文化財に指定されています。

建物の構造もさることながら、安置されている仏像も古くから守られていて、その美しい敷地のすべてが歴史で溢れています。

アクセス

住所:奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内1-1
最寄り駅:JR法隆寺駅
最寄りバス停:法隆寺門前バス停

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